北野新太『透明の棋士』
棋士の素顔や、対局の裏側に隠された物語を知るのは、将棋ファンにとって一番の楽しみ。棋譜は理解できなくても将棋を楽しむことができる。新聞記者の北野さんの『透明の棋士』は、正に見る将棋ファンを惹きつける一冊。暖かく人情味溢れる文章で読後にとても優しい気持ちになれる。
昨夜は、北野さんと瀬川五段、本田女流三段のトークイベントに行ってきた。新宿南口紀伊國屋のイベントスペースは5分前に着いたら既に立ち見の盛況。意外に若い女性が多く、見る将棋ファンの裾野が広がっていることを感じさせる。
トークイベントは北野さんが二人の棋士に質問をする形で進行する。最近の対局についてや、本で紹介したエピソード、好きな本や恋愛の話題など、話は様々な方向に飛んでまるでちょっとしたバラエティ番組。全員、話すことは不慣れと言っていたが普通に面白かった。
何か特別な話を聞けたというわけではないが、参加した三名のそれぞれの人柄が素敵で、また一段と将棋を身近に感じることができたように思う。棋士の方の負担になってしまうが、こういう機会がもっとあると嬉しい。
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