2015年3月6日金曜日

アメリカン・スナイパー

アメリカン・スナイパーを見てきた。映画の題材がほんの2年前まで実在した人物であることを考えると、80歳を越えたイーストウッド監督の危機感のようなものが伝わってくる。

以下、『ピース・ウーマン ノーベル平和賞を受賞した12人の女性たち』で紹介されているベルタ・フォン・ズットナーのスピーチから。

「兵士になるのはなんと喜ばしいことか!この精神錯乱、熱病は行進の時からすでに始まっていた。愛する人との別離は堪えがたいが、それもほんの束の間。いざ同胞ち戦場に向かえば、愛する祖国を守る喜びに満たされる。(中略)我が身を勝ちあるものにするすべは、ただ一つ。この戦場で兄弟とともに義務を果たすこと。我々は、勝利へ向かって行進していることを信じて疑わない…それが狂喜を生んだ。死への勇ましい情熱が呼び起こされ、敵への憎しみが高々と燃えたぎり、戦闘が恍惚となる。命など惜しくない。死こそ、我々はに与えられた使命なのだ…」

映画ではこの「狂喜」への過程と末路としての精神の崩壊、そして家族の支えによる回復への道のりが、一つの救いとして描かれている。それだけに、その途中で殺害されてしまったことがなんとも言えず重い。

(安倍)日本アカデミー賞を総ナメにした「永遠のゼロ」なんかより、絶対に「いま」見るべき映画だと思う。

2015年3月5日木曜日

SIGHT VOL61 面白いよ!


残念ながら今号から不定期刊行となってしまったSIGHT。でも待った甲斐があっていつもの1.5倍くらい(いつものは偏差値80くらいの濃さ)密度の高い、読み応えのある内容だった。

それにしても発行人の渋谷さんはすごい。ロックに関わる人で一番本気で安倍政権や原子力ムラに代表されるヤバい社会と戦っている気がする。読んでいてその姿勢が伝わってくるし、自分もしっかりしなきゃって気にさせられる。

今回一番刺激を受けたのは高橋若木さんのインタビュー記事。時代に合わせてアップデートされていないリベラルの態度とその言葉が、有害無実になっているといるという指摘はまさにその通りだと思った。それに気付かずに体制批判しているのは、むしろ相手の思うツボに嵌ってるので、気付かなかった自分に何かとても反省した。

古賀茂明さん、白井聡さんの記事も面白く勉強になった。SIGHTはただ批判しているだけの本じゃなくて、読むと理論武装になるのがいい。薄くて軽くて802円。これはもう買うしかないでしょ!

ガンダム、KANO、花とアリス

花粉シーズン到来。。もう目が痒くて、鼻水止まらなくて、顔面パーツを全て取り外して洗いたい。。この状態があと2ヶ月近く続くのかぁ。春は嫌い。

鼻が詰まって読書に集中できないので、比較的クリーンルームな映画館に避難。立て続けに3本見た。

まずはガンダムオリジン。面白かった。ファーストをリアルタイムで見ていたガンダムファンとして楽しめる要素が満載。個人的に今回の主役は若き日のランバラルだと思った。できる奴は昔からできる。当然だよね。ただ、シャア(キャスバル)の声がルフィなのに違和感大。言ってるセリフも強気で前向きなの多かったので、もう完全にルフィにしかみえなかった。。

続いてKANO。これは日本統治下時代の台湾高校球児たちのお話。3時間を越す大作。内容はどうでしょうか。ネットの評価は非常に高かったので期待していたのですが。。実話をもとにした映画なので、その歴史的事実にはとても感動するのですが(なので登場人物たちのその後を紹介したエンドロールが一番感動した)、脚色をし過ぎて白けてしまった感が大有りです。とてもいい話なだけに残念。

最後は花とアリス。これはなんとも言えない。見ている最中はつまらないなぁと思ってたけど、見終わったらすごく面白かった。あまり起伏がなく淡々とした物語が最後まで続く。実写ではよくあるけど、アニメでこれをやるから岩井俊二はすごいと思う。あと、絵がのっぺりしていて、最近の美少女ものみたいな歪んだ色気(年齢不相応な色気みたいの)が無いのは良かった。

いやぁ〜、映画っていいですね!!

2015年3月1日日曜日

日本と原発

ねりま原発を考える会主催「日本と原発」上映会に参加してきました。冒頭の挨拶から主催者の想いが伝わるとてもいい上映会だった。

映画はとても分かりやすく勉強になった。原発推進派の論拠を論破するための理論武装として、一人でも多くの人に見てもらいたいと思う。

最後の河合監督の舞台挨拶も素晴らしかった。下記は印象に残ったコメント。

私の好きな言葉です。それは、
本気でやれば何でもできる
本気でやれば楽しい
本気でやれば必ず誰かが助けてくれる
この3つ目が一番好き。
※そのあとに具体的なエピソードが続く。

エネルギーのベストミックスについてどう反対するか?
野菜サラダの中に毒キノコが混じっている、と言えばいいんです。

司会者が止めなければ延々と話し続けてしまうのではないか、と思うくらい熱の入った、そして楽しい舞台挨拶だった。

主催者の想い、映画の内容、監督の挨拶、それらのすべてを通じて、魂が突き動かされるような感動を受けた。主催してくれたねりま原発を考える会は10名ほどのスタッフで活動を続けているという。次回は関町で上映会をするそうなので、ボランティアスタッフとして参加できればと思う。

2015年2月26日木曜日

『慟哭の海峡』

太平洋戦争を題材としたノンフィクション『慟哭の海峡』を読みました。今年で戦後70年。終戦当時15歳だった方ももう85歳になる。今の日本を考えると、戦争を語れる人がいなくなってしまった時に、また同じ過ちを繰り返すのではないかと思う。

そうならないためにも、記憶を受け継いで次に繋いでいくことは、戦争を知らない世代の重要な役割だと思う。本書からは、右とか左とかそういった思想は感じられない。記憶を風化させないための努力が伝わってくる。こんな時勢だからこそ、特別に気を引き締めさせられる。

2015年2月24日火曜日

はじまりのうた

素敵な映画だった。見終わった後に世界が変わって見え、そして誰かとシェアしたくなった。

個人的に、あんなに魅力的なキーラナイトレイはラヴアクチュアリー振り。彼女には、友達の友達くらいにいそうなお袈裟でない役柄が最高に映える。

人が繋がることの優しさを感じる、まるで贈り物のような作品。独りぼっちな気持ちを抱えた時に、とても元気をくれるんじゃないかと思う。

2015年2月18日水曜日

戦争と報道について考える

「後藤健二さんの死を悼み、戦争と報道について考える」というシンポジウムに行ってきた。最初は人が集まるのか不安だったけど(別に主催者でも何でもないけど…)定員400名の会場で立ち見がでるほどの大盛況だった。

パネリストがたくさんいて、一人一人の持ち時間が短かったのは残念。でも質の高い印象に残る話を聞くことができて良かった。

思うのはやはり安倍政権は国民の無関心が生んだ政権であるということ。原発問題、憲法改正、沖縄基地問題、特定秘密保護法。例え投票率80%で信任を得た政権であっても、国民投票並みの議論を経ずに決めていい問題ではない。ましてや有権者の半分のそのまた3分の1にも満たない程度の票でできた政権が独断で決めて良いはずがない。

文脈から外れてしまうが、かたい問題を真面目に語っても共感は得られないのだろうか?楽しさがなければ広まらないのだろうか?平和や環境の未来のことを考えるのに、そこまで気を遣わなくては前に進めない社会というのは何なんだろうとも思う。