2010年1月21日木曜日

『未来をつくる資本主義』

ビジネス戦略の世界的権威スチュアート博士による持続可能なビジネスモデルの提案。久々に読み応えのある一冊でした。


( Stuart L.Hart 訳:石黒薫『 未来をつくる資本主義 』英治出版 )

持続可能なビジネスモデルとして、BOP(Bottom Of the economic Pyramid)ビジネスの可能性と手法を具体的に提案している。これまでBOPビジネスは開発途上国の貧困層をターゲットとしたビジネスと考えていた。しかしBOPビジネスの本質は「土着化」にあり、地域の伝統や文化、自然環境や人々の生活様式との融合にあることが分かった。そしてビジネスこそが、貧困や環境破壊といったグローバル社会問題を解決する最善の方法であると理解できた。

ビジネスを通じて社会の問題を解決する。Googleの登場や社会起業家の萌芽はこのパラダイムシフト予感させる。資本主義の枠組みの内側で、世界最高峰の創造力が生まれている。そう思うとドキドキする。高校生や大学生の愛読書となってほしい一冊。

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