2019年5月29日水曜日

優性思想



旧優生保護法において、本人の同意のないまま強制不妊手術を行われた原告2名による損害賠償請求裁判は、法を違憲を認めながらも請求を棄却する判決が出された。僕は、他人の痛みは数か月もたつと忘れてしまうので、文章として残しておきたい。

弱者(という言葉は好きじゃないのだけど)に寄り添うことのできない社会に強い憤りを覚える。それは、結局のところ「優性思想」が、社会に根を下ろしてしまった結果なのではないかと感じる。今回の判決だけでなく、社会の日常のあらゆるところに。

経済的格差も、低収入なのは個人の能力がないからと自己責任という「優性思想」に転化する。そして、それを「問題」として解決を目指すことよりも、その社会を前提として、低収入でも「幸福」になれる方法を、あたかも「解決策」であるかのように肯定的に受け止める社会。

効率的で実際的な幸福論だし、ポジティブな発想であるから抗いがたい魅力もある。でも、それは何かおかしいんじゃないかと感じずにはいられない。何が、どう、それを的確に説明できないもどかしさに悔しくなる。でも、今回の原告たちに寄り添う判決が出されなかったように、どこかで「痛み」に鈍感な社会を作り、その先にあるものに不気味さを覚える。

2019年5月22日水曜日

JAPANESE BREAKFAST@渋谷WWWx



JAPANESE BREAKFASTのライブに行ってきた。アルバムで聴くよりもロックテイストが強く、想像以上にカッコいいライブだった。特にギターが印象的で、ミシェルの声と合わさって、いつまでも残響のように胸に響き続けた。

中盤では新曲を2曲続けて披露し、ラスト前はアコースティックでバラードを響かせるなど、とても充実した内容で、ミシェル・ザウナーの調子の良さが随所に感じられた。衣装も、光沢感のある白い貴婦人調のドレス(きっとちゃんとした名称があると思います)で、その場を治める存在感を放っていた。
JAPANESE BREAKFASTの名前の通り、ミシェルにとって日本での公演は特別だったようで、前回の来日では演奏の仕方が分からなかった(笑)という、日本に向けた特別な曲も演奏してくれた。ハイボールの飲み過ぎでハングオーバー気味らしかったけど、そんな所もキュートに感じられる親密感あふれる良いライブだったと思う。

2019年5月21日火曜日

山根ことみさんのトークが面白い


昨日の投稿の追記。山根ことみ女流初段のトークが抜群に面白かった。まず、対局前のイベントでゲーム対決した際には「子どもの頃は徹夜でゲームをやっていました。ゲーマーなので勝てると思います」。
スポンサーから対局勝者に醤油が贈られることには「ちょうど醤油を切らしていて、煮物が作れなくて困っていたので、勝ちたいと思います」。
また、最近のマイブームについて聞かれると「チーズケーキにハマっていて、ここ2週間朝ごはんにチーズケーキを食べています。冷蔵庫の中には常にチーズケーキが5個くらい入っています。でも怖いですね。3キロ太りました」。
などなど、話すたびに笑いが起こっていた。AbemaTVなどで聞き手で出演するときは、おっとりした笑い上戸のイメージがあったのだけど、それに天然っぽい話の面白さが加わり一層魅力的だった。きっとファンが増えると思う。

女流棋士の知と美 vol.9



将棋イベント「女流棋士の知と美」に行ってきた。今回で9回目となるこのイベント。初回以来2回目の参加。対局者は、山根ことみ女流初段と武富礼衣女流初段。僕は、デビュー時から山根さんを応援しているので「女流棋士の知と美」にでると知って嬉しかった。

けど、対局は武富さんの快勝。四間飛車対居飛車穴熊の戦いにとなったが、武富さんの穴熊は堅かった。結局、攻め手を欠いたまま、押し切られる形となってしまった。

イベントは対局だけでなく、前半にはトークショーがあって、普段なかなか聞けない女流棋士のお話を聞くことができた。チーズケーキがマイブームで、ここ最近毎朝食べているという山根さんの話はちょっと天然で面白かった。

新棋戦である清麗戦が始まって、女流棋士の対局が増えてきたのはファンとしてとても嬉しい。できれば、叡王戦の女流棋士版も開催してほしいなと思っている。

2019年5月20日月曜日

The Jesus And Mery Chain @新木場SC



ジザメリ@新木場。期待を遥かに上回る素晴らしいライブだった。僕にとってジザメリは、生涯ベスト10に入るくらい好きなバンドなので、この日をとても楽しみにしていた。同時に、過去のバンド的な固定評価もあるバンドなので、現役感を感じられないライブだったら嫌だなぁという不安もあった。

今回の来日は新譜のツアーでないので、セットリストは過去のアルバムからある程度満遍なく配置されたものだった。予め直近のセトリを参照していたので、聴きたい曲が入ってなかったり、別に聴けなくてもいい曲があったりは分かっていたのだけど、ライブが始まるとそんなことはどうでもいいくらい、これが正解と思える選曲と配置だった。

ジザメリと言えば、気軽に友だちに勧められないくらい、耳をつんざくノイズが特徴なのだけど、ライブで体験するそれは全く不快ではなく、音に包まれる心地よい陶酔をもたらしてくれる。そして何より、僕がジザメリが好きで好きでどうしようもない理由は、破壊的ともいえる凶暴な音像のなかに、身体の奥底から踊ることを促す甘美なグルーヴがあることだ。

この日は、そんなジザメリの醍醐味が120%詰まった、ファンにとってこの上なく最高のライブとなった。自分でもどうかしていると思うのだか、中盤くらいにかかったBetween Planetsから泣けてきてどうしようもなかった。