2010年2月21日日曜日

語り継ぐこと②

モンゴル伝統文化の復興運動「デールテイ・モンゴル」の活動についての記事。


( The MONGOL MESSENGER : 2010.2.19 )

以下、内容要約。

モンゴルの伝統文化と国民の誇りを喚起するために、歴史や文化を忘れ始めた世代に向けて、啓発活動を行うことを目的として「デールテイ・モンゴル」が、伝統文化喪失の危機意識をもったモンゴル人ブロガーの手によって設立された。

主な具体的な活動は、ツァガーンサルやナーダムなどの国家行事の際に、モンゴルの伝統衣服であるデールを着用すること。それも国内だけではなく、海外に在住するモンゴル人ともネットワークを結び、一斉にデールを身にまとう。この活動によって、国民に伝統文化について喚起させるとともに、世界に向けて「デール」はモンゴルの文化であることをアピールする。

この背景には、最近、中国が「デール」を自国の文化財としてユネスコに登録申請しようという動きがある。内モンゴル自治区を国家の一部とする中国は、デールの他にホーミーも無形文化財としてユネスコに登録申請している。「デールテイ・モンゴル」は学術的な調査をもとに、「デール」や「ホーミー」がモンゴルの伝統文化であることをユネスコを始め、世界にアピールする。

以上要約。


伝統文化の保護は日本でも同様の問題。ただ、モンゴルの場合は歴史的に中国と文化混合が深く起こったためより複雑な問題であると思う。

国家の記念日や催しの際にデールを着用することが、国民に対して本当に伝統文化を喚起することになるのだろうか。伝統文化が忘れられていく原因には、間違いなくグローバル化の外圧含まれている。

外から来るこれまでにない価値観やカタチあるモノを受け入れ、利用することで伝統文化を新しいモノへとリサイクルする。極端なナショナリズムを避けるためにもそういう視点が必要だと思う。再三紹介している「VOICE OF KYOTO」。ここの活動は伝統文化を考える上ですごく参考になる。

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