「The words coming later」。記憶に粘って一生忘れられない言葉の一つです。
イギリスで出逢ったJanaというスロベニア出身のスラリとしたモデルみたいな友人がいて、二十歳のとき、彼女を訪ねにオーストリアに行きました。
連絡もせずに行ったから、会えるかどうか微妙だったけど、彼女の職場まで押しかけ会うことができました。
そのとき、再会できた喜びと、旅の途中であった色々なことを思い出し、感極まって言葉に詰まってしまいました。
そしたらJanaが「The words coming later」って言ってくれて、気持ちを汲み取ってもらえてとても嬉しかった。
以来、友だち、特に後輩にあたる人たちと話をするときに、相手が言いたいことを言い切れていないようなもどかしい表情を見せるときに、同じ言葉をかけるようにしている。
想いがたくさんあると、上手く言葉に出来ないときがあるから、あとになってああ言っておけばよかったって思うときもあるけど、いまちゃんと気持ちは届いているから。
Janaとはその後、何度か手紙を交わし、いまは私の方でそれをとめてしまっている。ふとしたときに思い出し、とてもとても会いたくて仕方のなくなる、特別な友だちです。