2010年1月25日月曜日

『ぼくらのサイテーの夏』

久し振りの小説。でもないか。久し振りな気のする小説です。今日の一冊。


( 笹生陽子『 ぼくらのサイテーの夏 』講談社文庫 )

小学6年生男子たちの、交流と成長を描いた夏の小説。青春よりは半歩手前な主人公たちが、自然体でカッコいい。男子なら必ず通りそうな"道"を押さえている。だから大人が読むと懐かしい。

本作は児童文学の二つの賞を受賞している。生きることの孤独さと、家族、親友がいることの力強さ。この二つが一つであることに気付かされる。それは、自分でコントロールできない人間関係のなかで、何となく生き難さを感じてしまう気持ちにとって、大切なメッセージだと思う。大袈裟かもしれない。けど納得の受賞作だと思う。

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