2010年3月11日木曜日

膨らむゲル地区

アパート地区とゲル地区の人口比が逆戻りするのではないか。UBポストより。


( UB POST : 2010.3.8 )

今年は30年来の冷雪害ため、家畜とともに生計の手段を失った遊牧民が大規模で首都に移住しに来ることが予想されている。もともとUBの中心部が130k㎡に対し、ゲル地区を含むUBは4700k㎡に広がる。ゲル地区の人口はUB全体の60%(80万弱)。最近の世銀の調査ではゲル地区の住民間格差もみられるとのこと。中心部にアクセスしやすいゲル地区とそうでないゲル地区の差らしい。

冬季の大気汚染の主原因がゲル地区での石炭燃焼であるため、今後更なる悪化が懸念される。政府が進めるアパート定住化政策が追いつかない速度で、ゲル地区が膨張することになると思う。モンゴルはいま大きな試練を向かえている。そして冷雪害の周期が変わったことに温暖化が影響しているのはほぼ間違いないと思う。いろいろとやりきれない気持ちが募る。

2 件のコメント:

  1. このゲル地区人口比、1991年にODAの予備調査できいたときと、変わってませんね。そして、2001年、2009年と聞いてみましたが、やっぱり同じ。実際にそうだとするとまさに膨張・・・

    地方ごとの軽工業等の中小企業にてこ入れし、地方での雇用確保という政策も取り組まれていますが、やっぱり地方格差がこれだけ歴然としていると若い人はウランバートルに流れてしまいますよね。

    私個人としては、ダルハンやエルデネットのほうがよっぽどすみやすいと思うのですが。

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  2. コメントありがとうございます!

    地方での雇用創出に向けた取り組みは本当に必要ですよね。

    私はこのUBの大気汚染に相当悲観的になっています。いまのUBの子どもたちが大人になったとき、気管支系の疾病が爆発しないかとても心配です。日本の石綿による発ガンの件も誰も補償をしてくれないですし。

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