最近読んだ青春小説を二冊紹介。本屋大賞ノミネートで話題の『船に乗れ!』と映画化が決定した『武士道シックスティーン』。
( 藤谷治『 船に乗れ! 』ジャイブ )
まずは『船に乗れ!』。「青春小説」ということで読後の爽快感を期待して読んだけど良い意味で期待を裏切られた。そもそも「青春」と「爽快」を結びつけたのが間違いだった。現実の青春なんて大抵ビタースイートだ。それもとってもビターな。そういう意味で、ちょっとの甘酸っぱさと苦い思い出が満載の本書はまさに「青春小説」だった。
そして『武士道シックスティーン』。教室で片手に鉄アレイ、片手に宮本武蔵の五輪書。こんな女子高生はいない。というくらい強烈な個性を持つ女子高生が主人公。それだけで痛快。『バッテリー』の主人公より尖がっている。ひたすら尖がったまま突っ走って欲しかったけど、まあ、ライバルとの出会いでそこは成長していく。読んでいて楽しい。よいエンターテイメント。そういうわけで当然映画化される。安易な「映画化」は好きではないけど。
400Pくらいの小説なら4~5時間くらいで読破できる。文庫なら500円程度。読書は本当に優れた趣味だと思う。
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