2010年7月5日月曜日
自然観光研修⑤ハプニング
3週間も旅を続けていると当然いろいろなハプニングに遭遇します。それも大自然の中を行くたびならなおのこと。ハプニングは一つのアトラクションであり、また乗り越えることによって貴重な経験となると学びました。
一番のハプニングは何といってもバスが泥濘にはまってしまったこと。合計3回ありました。はまり具合が浅い場合、全員でバスを押せば抜け出せるのですが、深くはまると大変です。
倒木を拾ってきて梃子の原理で車輪を浮かせます。車輪を浮かせたその隙に、石ころを敷いて道を補強します。
こういうと簡単なのですが、結構な力作業です。全員で力を合わせてやっと何とかなる感じです。
途中、近くを他の車や遊牧民が通りがかると彼らは当然とばかりに作業を手伝ってくれます。これはモンゴルの助け合いの文化を感じる瞬間です。日本もそうですが田舎では人の繋がりがそのまま社会の生命線となります。
貸し借りではなく互助がコミュニティの基盤であることは何とも安心感のある社会だと思います。
さて、はまったしまったバスですが一日頑張っても抜け出せないときもあります。
日が暮れたらその日は諦めて近くにテントを張って夜を明かします。こういうときは野営地を選べないので大量の蚊がいるところだったりすると大変です。刺されまくりです。
また草原では突然の訪問を受ける(または訪問する)ハプニングもあります。これはモンゴルならではだと思います。
その日の宿泊地でテントを張り夕食を作っていると近くのゲル(数キロ先)から遊牧民の家族がやってきます。
こちらが旅の目的地を話すと、彼らはそこへどういったらいいのか親切に教えてくれます。土地の人は自分たちの土地に精通しています。旅の途中何度か道を聞く機会がありましたが、その度ごとに目的地までの最適な経路を指示してくれます。
ここでも遊牧民の互助社会のあり方を実感します。
最後のハプニングは野生動物の捕獲です。
道行く途中、バスの前をタルバガンが横切ります。すると突然運転手がバスを止め、モンゴル人男集が飛び出して追いかけ始めます。あまりにも突然のことにびっくりしました。
そしてタルバガンを捕まえます。実はこの動物はレッドデータに登録されている希少動物です。またペストの感染源としても知られています。そのためこの捕獲の件をブログで紹介するのは悩みましたがありのままの事実として紹介します。
彼らにも希少動物という意識はあるようですが、野生の肉をみたら捕まえずにはいられない本能が理性を超えるのではないかと思います。モンゴル人の肉食文化を考えると複雑な気持ちになります。大きな課題です。
捕まえたタルバガンはその日の晩御飯としていただきました。
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