2010年11月4日木曜日

ナビゲーターを借りて美術館を歩こう

私のパートナーは、美術館では館内の有料の解説ナビゲーター(相場:500円)を借りて鑑賞するタイプです。私は500円あったら3回我慢してCD1枚買おうと考えてしまうタイプ(私の金銭感覚は全てCD購入枚数で表現されます)なので、事前にネットで解説らしきものをチェックしてから鑑賞しています。

解説に囚われずに自分の感性で作品を楽しみたい。余計な先入観や知識を持たずに作品と出合うことに醍醐味がある。そういった見方があるのは知っているし、その意義も分かっているつもりです。ただ、それでもあえて美術館では解説ナビゲーターを借りて作品を鑑賞することをお勧めします。

解説機を借りることにより作品そのものの背景や、描かれた当時の時代性、社会通念などの理解が深まり、同時に鑑賞する目に補助線が引かれてより多面的に作品を楽しむことができるようになります。解説を聞かなければ分からなかった作品の文脈が自分の中に流れ、思わぬ感動を発見することにも繋がります。

美術だけでなく、音楽も解説する文化が大切な領域だと思います。特に洋楽ロックなんて解説が無かったらなんのことだかさっぱりわかりゃしないとも思っています。自分が音楽雑誌を読んだり、ネットで情報を拾っているのそれが理由で、解説も読まずに「分かる」なんていっている人はあんまり信じられないです。

ホワイト・ストライプスという好きなバンドがあって、バンドのフロントマンのジャックホワイトは「真の創造力とは制限する枠組みの中で生まれる」という名言を残しています。このバンドは、赤・白・黒をコンセプトカラーとして、ジャケットからライブのセットに至るまでこの3色で全ての表現活動を行っています。

自分はここからアート的なモノは意識的無意識的を問わず「枠組み」を必要としていて、その中で炸裂した創造力こそが表現なのだと考えるようになりました。そしてアート的なものを楽しむ側に、この表現者の「枠組み」を補助線を引く形で示してくれるものが「解説」なのではないかと思います。

ここまで読んで下さった方でこれまで解説を聞いたことのない方は、ぜひ一度解説を借りて美術館を歩いてみて下さい。きっと新しい感動があると思います。なければないで次は解説を聞かずに楽しんで下さい。

2 件のコメント:

  1. ボクは、ナビゲーターを借りずに見ますが、分からないで帰るのがほとんどです。
    なので、本を買って帰ります。

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  2. コメントどうもありがとう!

    たつの感性はユニークだから何の解説も無しに触れたほうが面白いと思うよ。たつの率直な感想にはいつも驚かされます。

    新卒採用情報もありがとう。I部長頑張れ~☆

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