東京新聞 2016.12.21
ドイツで起こったクリスマスマーケットを狙ったテロ。難民とみられる男が容疑者として拘束された。当然のようにドイツの難民受け入れ政策が、それに反対する右派から批判を受けている。
排外主義的な勢力が欧米で力を伸ばしているが、これこそがテロリストの狙いではないかと思ってしまう。不安と対立を煽り、国内で育まれる国籍や宗教の違いを超えた人と人の交流、つまり平和へのソフトパワーの力を削ぐことが。
ソフトパワーが弱まると、平和構築手段が軍事力のようなハードパワーに傾く。でもテロリストにとっては既に圧倒的なハードパワーの差があるわけだから、それは今更脅威にならないはずだ。逆にソフトパワーが弱まると、疎外される人たちをリクルートできる機会が増えるはず。
だから、どんなことがあってもソフトパワーは育てていかなければならない。ドイツの難民受け入れ政策はその点で正しい。これから最大の試練を迎えると思うが、ドイツには踏ん張ってもらいたい。ここで折れてしまうと、悪い方に流れは加速してしまうと思う。
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