2019年10月10日木曜日

存在のない子供たち



映画「存在のない子供たち」を観てきました。下記のいくつもの深刻な社会問題が重層的に描かれ、観ていてとても滅入ってしまいましたが、それでも観て良かったなと感じる映画でした。
親から子へ連鎖する貧困(貧困に関連する多産)
身分証明書がなく受けられない公的支援
移民問題(移民者の子どもの養育)
人身売買
児童婚
子ども人権
など。
映画として、特筆すべきだと思ったのは、主人公ゼイン(推定12~13歳)の「子ども」の視点で社会を捉えているところです。その分、やるせなさというか、自分の力ではどうしようもできない無力さがものすごく響いてきました。
ドキュメンタリーっぽさはあるものの、フィクションなので、物語もあるし、わずかばかりのカタルシスでもって締めくくられるエンディングも用意されています。でも、僕的にはどうしても希望は感じられない映画でした。

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