2010年7月10日土曜日
自然観光研修⑥エコツーリズム
今回の自然観光研修の目的は、エコツーリズムにおける観光資源を理解するためのフィールドワークを行うことだったと思います。
はっきりと目的を断定できないのは行き当たりばったりの行動が多く、事前計画があまりされていないように見受けられたからです。
ともあれ、訪問した先々で、その土地の資源(自然、歴史、伝統、文化etc)をまとめる作業を学生たちと行いました。
通常の観光とエコツーリズムの違い。それは後者が通常の観光よりもその土地の自然や伝統文化の保存、そして地域への有形無形の還元を意図したものであるということです。
またエコツーリズムはサステイナブルツーリズム(持続可能な観光)と呼ばれることもあります。
いまモンゴルではエコツーリズムを国家戦略の一つとして確立、そして成長させようとしています。環境・自然観光省という省庁もあります。
私は今回の研修で、モンゴルにおけるエコツーリズムのポテンシャルはとても高いと感じました。と同時に非常に難しい課題にも多々直面することだろうと思いました。
・ガイドの語学力
・国民の自然保護意識の向上
・アクセス(手段を含む)難の克服
・保護地域のゾーニング
・レンジャー/インタープリター育成
などは、エコツーリズムを推進する上で恐らく避けられない課題だと思います。
またモンゴルのように観光地が広大であると、その土地の中での移動手段として車を使用することになってしまいます。
これは当然のように自然に与えるインパクトは大きく、人の足以上に簡単にオーバーユースに繋がります。
オーバーユースと言えばUBから車で2時間ほどのテレルジ国立公園は、夏のシーズンは明らかなオーバーユースにあると思います。
公園内を縦横無尽に走る車、いたるところで行われるキャンプファイヤー、散乱するゴミゴミゴミといった具合で、早急なゾーニング管理計画が必要と思われます。
課題ばかりに目が向いてしまいました。しかし繰り返しますがモンゴルのエコツーリズムのポテンシャルはとても高いと思います。
・遊牧民という誰もが興味を惹かれるであろう生活文化
・チンギス・ハーンとモンゴル帝国の歴史と謎
・時間の感覚が肌から離れてしまう果てしない草原
日本のような肌理の細かさを求めるのではなく、モンゴル独自の野性味溢れるエコツーリズムが実現できるのではないかと期待しています。
最後に、そのためにこれから学生たちに提供できる資料作りをしていきたいと考えています。
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