2010年12月10日金曜日
『環境教育善意の落とし穴』
近所の銭湯にいってきた。東京の銭湯にいくのはすごく久し振り。子どもの頃はよく友だちといってたのを思いだした。銭湯にいって、そのあとおでんやでおでん食べて。銭湯は下町の子どもの遊びだった。懐かしい、こころもからだもあたたまる。
今日の一冊。私が環境問題を考えるきっかけになった『環境破壊のメカニズム』の著者、田中優さんの一冊。『環境教育の落とし穴』。中高生向けに書かれた本だけど、大人が読んでもためになる。
環境問題、貧困問題を考え、行動するために知っておかねばならない必要なリテラシーを、とてもわかりやすく説明している。良かれと思ってやったことが逆効果を生む。行政や企業の責任がもっともらしい言い分で市民に転嫁されてしまう。そうことが日常的に起こりうる世の中。だから「善意の落とし穴」にな気をつけなければいけない。
全体的な文脈からは離れるが、本分では環境対策の先進事例としてドイツの炭素税を挙げている。炭素税自体は有名だが、それが企業の社会保険料負担を減らすための特定財源として使用されているのは知らなかった。これにより25万もの正社員雇用を生み出したらしい。
環境問題の解決策は社会や技術のイノベーションを促し、さらに雇用も創出する。これまで環境先進国の定義を「環境問題に対し行動したい市民が、身近で実践できるインフラが整っている」こと、と考えていたが、どうやら+αの修正が必要なようだ。
価格は1000円とまずまず手頃。ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思うお勧めの一冊。メディアリテラシーを学ぶ上でも非常に参考になる内容です。
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