2011年1月19日水曜日

大学では学問を。学生はグローバルに。

大学生の就職状況に関する最近の記事。今年度卒業予定の学生の内定率68%。企業は卒業後3年間は既卒者を新卒者として扱う、という内容。


(日経新聞:2011.1.19朝刊)


(日経新聞:2011.1.18夕刊)


(日経新聞:2011.1.18夕刊)

企業での人事経験があることや、自分自身も就職氷河期世代であることから学生の就職状況に関心を持っています。

まず、企業が既卒者を新卒者扱いする最近の動向は一歩前進したなと思う。「新卒」という枠に捉われないより柔軟な採用に進むべきだと思っている。多様な人材確保は企業の競争力にも貢献するものだから。

そして企業以上に改善する必要があるのは間違いなく大学だと思う。「就職予備校」と揶揄されるくらい就職活動に力を入れる大学が増えているが、それ自体が誤った改革だと思う。

大学は学問をする場。学生以上に、大学自身がこのことを反省しなくてはいけない。学生が勉強しなくなったという声をよく聞くが、その原因は大学の無計画な経営戦略にあると思う。18歳人口の減少に対する場当たり的な対応の結果とも言える。

とはいえ、学生時代に勉学に励んでいる学生はもちろんいる。そういう学生は進路も着実に切り開いている。採用する側もそれくらいは見抜く目を持っている。基本をしっかり守っている人は強いということだろう。

あと、大学の責任でない部分で、学生はグローバルな視野を持たないとこれから否応なしに巻き込まれる競争で苦戦することになる。

一つはアジアからやってくる(または海外の場で)学生たちとの競争。アジアの学生たちとの一番の差は、環境依存資質でハングリー精神が違うこと。ハングリー精神は大抵の才能をカバーしてしまう勢いがある。

もう一つは小学校から英語教育をしてきた世代との競争。今の30代以降の一般的な世代が、今の学生たちとITに対する基本的な距離感が違うように、今の学生とこれからの学生も英語に対する距離感は違ってくると思う。

このような認識を持って、学生にはいち早く海外に飛び出してみることをお勧めしている。個人的な経験では大学入学前に海外に飛び出してみることを強く勧めている。そうすると大学で学ぶことが100倍楽しくなると思う。

2 件のコメント:

  1. 先日のJICAが発表したギャップイヤー制度ってたしか大学卒業後の話でしたよね?
    べつにJICAが絡む必要はないから、同じ制度を大学進学前に導入できませんかね?
    大学進学前にワンクッション入れるのは学生にとって良い刺激になると思います。

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  2. コメントどうもありがとう☆

    うん、日本版ギャップイヤーは卒業後の話だね。自分も経験上、大学進学前に賛成です。3年間回り道したおかげでMrDecoと呼ばれるようになったと思う。

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