2011年2月7日月曜日

『自分の頭で考えるということ』



今日の一冊。羽生さんと茂木さんの対談本『自分の頭で考えるということ』。個人的にものすごく読んでみたくなるタイトルです。

面白かったところ。

「人間が生きる中にもいろいろな失敗や成功体験があるのですが、失敗の理由を学ぶことは、ほとんど心理的にできないんです。」(本文より:茂木さん)

将棋は終局の後に感想戦(検討)という反省会のようなものをする。これが"失敗を学ぶことが心理的にできない"ことを意識的に行っているということで、棋士の脳活動が普通ではないと指摘している。

"失敗から学ぶ"というのは"失敗を考えること"が新たな着想を生むということなのだと分かった。

それにしても、普通ではない脳活動を日常的にしている棋士たちの進化に興味が尽きない。茂木さんもモッチーも言っているが棋士(将棋の世界)の進化は時代の先を行っているのだと思う。

その他、全編に渡り「美意識」がキーワードとなっていた。「美意識」は、昨今の急激な変化のなかで置き去りにされてしまっている代表的な意識かも知れない。そして美意識を求めることが"弱さ"に繋がらない谷川さんの棋風に強く惹かれた。(何のことか分からないと思うので読んでみて下さい)

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