2011年6月13日月曜日

『望みは何かと訊かれたら』



久し振りの今日の一冊。小池真理子さんの『望みは何かと訊かれたら』。時代を感じる小池さんらしい作品。『無伴奏』『水の翼』の雰囲気が好きな人はお勧めの小説です。

小説の舞台は68~72年。この時代を描いた作品によくあるように、希望と頽廃がごちゃ混ぜになったような雰囲気がすごく好きです。その時代に生きてみたいとは思わないけど、タイムマシンがあったら3番目くらいに行ってみたい時代です。

男女の恋愛を書かせたら小池さんの右に出るものはいない。以前にそう書いたけど、より正確に言うなら男女の出会いの瞬間をかかせたら小池さんの右にでるものはいない。

決定的な出会いの衝撃的な心の振れ幅を落ち着いた文章で綴る匠さ。それ感じることのできる一冊だとも思います。

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