2020年2月10日月曜日

竜馬がゆく


竜馬がゆくを読んだ。と言っても再読。初めて読んだのは確か高校生の時。本は読んだ時の環境や経験値によって異なる感想を持つ。

高校生の時は、ひたすら竜馬がカッコよくて憧れを抱いて、無謀にもこんな風に生きたいなと思っていたような気がする。竜馬に限らず、幕末の志士たちの気風というか気概というか、そういったメンタリティに、当時は圧倒されてしまっていた。

今回は、竜馬は「好きを貫い」た結果、日本そのものを変えてしまうダイナミズムを生んだのではないかと考えた。ここでいう竜馬の好きは「船」。船が好きで好きで仕方がなく、自由に航海し、外国と渡り合っていくために、藩幕体制を変える必要があり、その結果として大政奉還を実現させてしまった。そんな風に読むことができた。

誰しも好きなことをしている時に、一番の集中力とエネルギーを発揮する。だから好きなことを仕事にしている人は幸せだし、周りから見ていても充実感が体からオーラとなって出ているのが分かる。黒船を目撃してからの竜馬が、まさにそんな感じで書かれていて、あぁ、司馬遼太郎さんはそんなことも描きたかったのかなと思った。

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