そうならないためにも、記憶を受け継いで次に繋いでいくことは、戦争を知らない世代の重要な役割だと思う。本書からは、右とか左とかそういった思想は感じられない。記憶を風化させないための努力が伝わってくる。こんな時勢だからこそ、特別に気を引き締めさせられる。
2015年2月26日木曜日
『慟哭の海峡』
太平洋戦争を題材としたノンフィクション『慟哭の海峡』を読みました。今年で戦後70年。終戦当時15歳だった方ももう85歳になる。今の日本を考えると、戦争を語れる人がいなくなってしまった時に、また同じ過ちを繰り返すのではないかと思う。
2015年2月24日火曜日
はじまりのうた
素敵な映画だった。見終わった後に世界が変わって見え、そして誰かとシェアしたくなった。
個人的に、あんなに魅力的なキーラナイトレイはラヴアクチュアリー振り。彼女には、友達の友達くらいにいそうなお袈裟でない役柄が最高に映える。
人が繋がることの優しさを感じる、まるで贈り物のような作品。独りぼっちな気持ちを抱えた時に、とても元気をくれるんじゃないかと思う。
2015年2月18日水曜日
戦争と報道について考える
「後藤健二さんの死を悼み、戦争と報道について考える」というシンポジウムに行ってきた。最初は人が集まるのか不安だったけど(別に主催者でも何でもないけど…)定員400名の会場で立ち見がでるほどの大盛況だった。
パネリストがたくさんいて、一人一人の持ち時間が短かったのは残念。でも質の高い印象に残る話を聞くことができて良かった。
思うのはやはり安倍政権は国民の無関心が生んだ政権であるということ。原発問題、憲法改正、沖縄基地問題、特定秘密保護法。例え投票率80%で信任を得た政権であっても、国民投票並みの議論を経ずに決めていい問題ではない。ましてや有権者の半分のそのまた3分の1にも満たない程度の票でできた政権が独断で決めて良いはずがない。
文脈から外れてしまうが、かたい問題を真面目に語っても共感は得られないのだろうか?楽しさがなければ広まらないのだろうか?平和や環境の未来のことを考えるのに、そこまで気を遣わなくては前に進めない社会というのは何なんだろうとも思う。
2015年2月17日火曜日
森絵都『クラスメイツ』
森絵都さんの『クラスメイツ』を読みました。学校が舞台の青春小説が好きな人はきっと好きになると思う。
フィクションというにはリアルだし、リアルというには出来すぎてる。その辺のバランスがいいから、時に中一だった頃の自分を重ね合わせてみたり、みなかったり。読みながら今とあの時を行き来できて、それが切な楽しかった。
森絵都さん。久しぶりに読んだけど、相変わらず優しい文章だな。「森絵都」って名前も優しい。エヴァーグリーンなポップミュージックみたいだ。
2015年2月16日月曜日
國分功一郎さんがマイブーム
『東京新聞✖️坂本龍一 脱原発とメディアを考える』の巻末に収録された國分功一郎さんの寄稿にハッとさせられた。わずか2ページの文章なので、上の画像をDLして読んでほしい。
見落としがちな事実をさらっとすくい上げて分かりやすく提示している。『暇と退屈の倫理学』もそうだったがシンプルな問いかけで奥が深い。こういうのが「哲学者」の仕事なのだなと思う。
國分功一郎さんがマイブーム。
2015年2月11日水曜日
ビッグ・エンター
東京新聞 2015.2.11 朝刊
二日間の徹夜業務ストレスで、Enterキーを強く叩いたらPC壊れた。それをきっかけに強く叩いても壊れない巨大なEnterキーを開発したサラリーマンの話。一個3280円で200個ネットで販売したら即日完売したらしい。
転んでもただで起きないというか、どこにアイデアが転がっているかほんと分からない。そしてこんなネタを見つけてくる東京新聞はすごい。
自分のまわりにもEnterキーを強く叩く人は結構いる。プレゼントしたら喜ばれるかも。。
2015年2月8日日曜日
戦争で一番儲かるのは軍需産業
東京新聞 2015.2.6 朝刊
武器の購入先はどこか?どこの会社が作ったものなのか?軍需産業に関する情報は少ない気がする。ほとんど表に出てこない武器メーカーに底知れぬ「闇」を感じてしまう。
きっとすごい儲けているんだろうな。
マリリン・マンソン 「ペイル・エンペラー」
マリリン・マンソンの新譜がかなりいい。ボートラ3曲を含む全13曲のどれもがタイトでとても密度の高いアルバムになっている。
特にボートラで収曲したアコースティックな3曲がいい。アコースティックな楽曲の方が意外にマンソン独特の悪魔的な印象が冴える。スモーキーな雰囲気もキャリアに応じた渋みを感じさせる。これを機にこのスタイルでAL1枚発表してほしい。
スモーキーで言うと最近はブラック・クロウズのALも遡って聴き返している。土煙薫る音楽はEDMの時代にはかえって新鮮に聴こえる。流行に疲れたらぜひお試しあれ。
2015年2月5日木曜日
GUMBO INFERNO
クロマニヨンズのライブに行ってきた。会場は渋谷公会堂。開演ギリギリに着いても余裕で見れる指定席が嬉しい。
一曲目から沸点に達し、そのままの勢いで最後まで突き抜けたクロマニヨンズらしい熱いライブだった。いつもながらヒロトの歌に涙腺が緩む。あんなに馬鹿でかくあんなに優しい歌声を他に知らない。
新譜「GUMBO INFERNO」から沢山の楽曲を演った。立ち止まることなく常に最新。最高のロックンロールバンド。
オンリーワンの条件
東京新聞 2015.1.27 朝刊
・始めた時点でもう誰も真似できない、真似する気も起こらない
全国唯一と思われるアリ専門ペットショップを経営する島田さん。アリの生態に惹かれ、趣味で始めた飼育がそのまま事業に。好きを仕事にする鮮やか過ぎる成功例だと思う。
真似をしようにも専門性が高くて真似できない。大手が参入したがるほどの市場規模でもない。完全にブルーオーシャン。
6畳の仕事場で個人経営。あー羨ましい!
『暇と退屈の倫理学』
國分さんの『暇と退屈の倫理学』を読みました。小学生の頃、周りから暇人と言われていたので、個人的にとても興味深いテーマでした。
読み手を大切に考えていることが伝わる丁寧な文章と、難解な概念を順序立てて分かりやすく説明する抜群の構成力で、一時も突き放されることなく最後まで読み進められた。國分さんはすごく頭が良いだけでなく、情熱のある方なのだと感じた。
図書館で借りたのだけど、この本は手元に置いておきたいので購入しようと思う。繰り返し読むことにより、さらなる気付きが得られる確信がある。こんな先生の授業を受けられる学生は幸せだと思った。
2015年2月4日水曜日
ジミー、野を駆ける伝説
ケンローチ監督の新作「ジミー、野を駆ける伝説」を見てきました。
約100年前、1920年代のアイルランドを舞台としたノンフィクション作品。「自由」に対する「権力」の抑圧は、今の日本、今の国際社会にそのまま当てはまる構図。ケンローチ監督ならではの、抑圧される側に添った優しさを感じさせる映像が印象に残った。
新宿ピカデリーで見たけど、Movie Walkerで検索したら豊島園のシネコンでも上映してた。単館でやりそうな映画だけに意外でちょっと嬉しかった。集客があるともっと嬉しい。というか無いと悲しい。
映画館をでて、すぐ裏手の紀伊国屋7階の洋書コーナーに寄った。最近はAmazonで本を買うことがほとんどだけど、書店で実際に手で持つことは大切だと改めて思った。手に馴染む紙、目に映る風合いなど、本には読むことの他にもワクワクする要素がある。
今日はよい休日だな。
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