2013年1月11日金曜日

MUSE@たまアリ


MUSEの来日公演初日に行ってきました。明日の公演SOだけど今日は当日券も出たくらいやや空いていた。アリーナ席の中くらいのいい位置で見ることができて良かった。

ライブは演奏、セットともにスケールが大きく、世界的成功を収めているバンドに相応しい圧巻の内容だった。正直、ちょっと大きすぎて別世界な感じがして引いてしまう部分もあった。そういう意味では新譜からの「マッドネス」は比較的ミニマムで親しみやすく心地よく聴けた。いい曲だと思う。

途中、ステージを降りて観客とタッチをしながら通路を歩いてくれた。自分がいたところから3メートルくらいのところまで来たときはちょっとドキドキした。それが今日一番嬉しかったことかも知れない。

2013年1月10日木曜日

『聞く力』『わかりあえないことから』


コミュニケーションに関する新書を2冊紹介。アガワさんのベストセラー『聞く力』と平田オリザさんの『わかりあえないことから』。どちらもとても面白い内容だった。そして、とても似ている本だと思った。

コミュニケーションのハウツー本はたくさんあるが、本質を見つめる本はとても少ない。この2冊はとても謙虚に、正解のない「コミュニケーション」に対して、どうすれば少しでも豊かな「コミュニケーション」が取れるのか真剣に向き合っている。また、読んでいて優しい気持ちになれる文章で書かれている。

言葉は「伝えるため」のものではなくて、「届ける」ことが重要だとずっと思っている。「受け取って」もらってはじめて言葉は伝わるものだから。「受け取る」側の読み手を大切にしていることが伝わるいい本だった。

2012年12月31日月曜日

2012 Best Album

2012年の私的ベストAL。

今年最もカッコよかったAL。ブルース・スプリングスティーンの「Wrecking Ball」。この作品を聴いてロックの全てを表現したような音楽だと思った。彼は今の日本に一番いてほしいアーティスト。邦版ライナーノーツの湯川れい子さんの文章もかっこよかった。
今年はHR/HMのALを例年の10倍くらい本当によく聴いた。中でもこのストーンサワーのコンセプトAL「House Of Gold~」を一番聴いた。単純にメロデーが優れている。どんなに攻撃的で激しい演奏でも心地よく聴けてしまう。

タワレコの視聴コーナーで発見したAL。渋谷HMVが閉店してから店舗で視聴したALをそのまま買うことが少なくなった。ネットでも視聴できるけど、なんか違う、掘り出し物を見つけた感がない。このALは今年一番の掘り出しもの。脱力感のあるエレクトロポップ。ジャケも好き。


今年発表されたグリーン・デイ3部作のラスト「Tre」。他の2枚もいいが3枚の中で一番好き。「99レボリューション」を聴いたとき、丁度選挙時だった。前の総選挙でもグリーン・デイは「文句があるなら選挙に行こうぜ!」と言っていた。彼らは世界中で最も身近に感じられる最もメジャーなアーティストだと思う。

邦版タイトルには熱力学第二法則と書いてある。ロッキンオンのインタビューでも話が宇宙に飛んで、なんかもう凄すぎて訳がわからない。音楽以外でMUSEってこんな面白いバンドだったんだという発見があった。AL自体は突出した傑作とは思わないけど、前作からの文脈を含めて結晶化した勝利者の作品だと思う。

2012年10月20日土曜日

『街場の文体論』『続・悩む力』


内田先生の『街場の文体論』と先生の『続・悩む力』。両冊ともとても面白い本だった。

巷に溢れているような自己啓発本ではなく、学者として研究して、積み重ねてきた「確か」と思うことを、必要としている人にきちんと届くように、丁寧な文章で綴られている。

丁度、『街場の文体論』の中で、「論文は世の中に対する贈与』というようなことが書かれているが、両先生ともに、著作物の社会貢献ということに真摯であることが伝わってくる。

内容も抜群に面白い。面白すぎて脳が発熱してしまう。偶然か、両冊とも漱石の著作からの読み取りを挙げているが、過去の名著から現在を射るような解釈を展開するところが特にワクワクする。

本から暖かさや優しさのような感覚が伝わってくる。時間とか物理的な距離とかは関係なく、そういう本は必ず著者を身近に感じられる。それはその人にとっての大切な本の定義だと思う。

2012年10月15日月曜日

ちはやふる 102首

今週のちはやふる。吉野会大会準決勝。

準決勝を同会の後輩である千早に譲り、不戦敗となった広史さん。その広史さんに対し、原田先生のコメントが熱かった。

「私ならたとえ愛弟子でも死ぬ気で取る。まだまだ成長できるかも知れない。」

富士崎の顧問、櫻沢先生や千早の高校の国語教師のじいちゃんもそうだけど、ちはやふるの“先生”たちの言葉には重さがある。教育者としての重さではなく、経験の積み重ねによって生まれる重さがある。

次回から、千早×太一の決勝戦が始まる。なのに、2号続けて休載…。悲しい。

2012年10月12日金曜日

マチヅクリ・ラボラトリーの挑戦 ~SOCO~

何度も何度もこのブログで登場しているマチヅクリ・ラボラトリー。次のプロジェクトが11月にスタートする。活動の拠点である宇都宮に「SOCO(ソーコー)」という共同オフィス(コ・ワーキング・スペース)をオープンさせる。


この取り組みを「挑戦」だと思うのは、舞台が東京ではなく宇都宮であるから。実は東京には既にたくさんのコ・ワーキング・スペースが存在する。

IT、アートを中心とした、クリエイターたちが、共同でオフィスを間借りする。近い志向を持つものたちが「場」をシェアすることにより、リアルなコミュニケーションが発生する。それが刺激となり、アイデアやイノベーションが共創されていく。

ポテンシャルのある人材が無数に集まっていて、賃料がバカ高い東京で、コ・ワーキング・スペースが生まれたのは必然だったと思う。

けど、宇都宮の場合は違う。ここではコ・ワーキング・スペースは「まちづくり」の手段として明確に位置づけられている。人と人が繋がる「場」つくりが、地域活性化の原動力になると、確信をもって仕掛けられている。

話⇒飛

豊かなビオトープ作りを計画する際に、点として存在する異なるタイプのビオトープを、ネットワークで結ぶことが重要とされている。植樹や生き物の道の整備がそう。それが生物多様性を豊かにし、環境破壊による影響を柔らかくする効果を持つ。

日本というすこし大きな視点で俯瞰すると、宇都宮のコ・ワーキング・スペースは地域のビオトープとして捉えることができると思う。(ここでいうビオトープは多様な生き物がいる場と理解してください)

そして恐らく、この取り組みが成果を生むことにより、全国でも「まちづくり」等の+αの側面をもったコ・ワーキング・スペースが創造されてくる。それらもまた、地域のビオトープとして捉えることができると思う。

マチヅクリ・ラボラトリーの挑戦は、この地域のコ・ワーキング・スペースのネットワーク化も視野に入れていることではないだろうか。多様性のある社会を創り、課題を解決してくイノベーションを育む。これからも注目して動向を追っていきたい。

モンゴルの環境避難民

モンゴルの環境避難民。

2012年DAYS国際フォトジャーナリズム大賞2位の作品。

http://news-log.jp/archives/4378

モンゴルの環境問題の構造が伝わってくる。首都ウランバートルでは、これに加えて冬の大気汚染の問題がある。

暖をとるためにスラム街ではなんでも燃やす。その煤煙が街中をスモッグのように覆う。冬季の間、それが続く。

大気汚染で霞む街