2010年9月8日水曜日

自殺、うつ病の損失って何??

自殺やうつ病に起因する経済的損失が、2009年の1年間で2兆6782億円に上ることが7日、国立社会保障・人口問題研究所の推計で分かった。詳しくはコチラ

は?何それ?って思ってしまう。

毎年3万人もの自殺をしてしまう人たちがいるってことは社会的にそして家族や友人の心にどれだけの損失があるか考えたことはあるの?って言いたくなってしまう。

GDPを引き上げるから自殺予防対策をしましょうってそういう話ではないよね。勿論、そんなことは記事にも書いてないけど。

でもね、そんな経済的にカウントできる話では無いでしょ。人の命ってお金で買えないかけがえのないものなんじゃないのって思います。単純かな。

別に研究機関の人も深い意はなく、研究として数値を出したことは分かります。ただ、このデータをみることによって自殺に対する不感症って試されるのだなって思う。あまりにも客観的になってしまっているから。

『街場のメディア論』



日本辺境論の内田樹さんの最新の新書。この先生は「私⇒あなた」の感覚でお話をするから好き。意見が率直で分かりやすい。

出版業界の不調が、出版業界の内部構造に問題があるという指摘が面白かった。最近よく言われている「若者の本離れ」とか「読み手のリテラシー」の低下といったものは、責任転換の表れだっていうのも納得。

興味関心が多方面に向いている現代人を本の世界に呼び戻すには「水路作り」をするようなものっていう村上春樹の引用があるがその通りだと思う。

でも出版業界も本屋もそれなりに頑張っているよね。文庫のカバーなんかだいぶオシャレを楽しめる感覚に近付いたし、本屋大賞とか何とか大賞っていうのがたくさんできたのもいい水路なんじゃないかと思う。

あとは読み手の方でも以前紹介したブックパッカー(詳しくはコチラ)みたいなネットワークが広がっていくと本の世界もすごく多様になって面白くなると思う。

出版業界以外にも既存のメディアをなるほどって思うカタチで批判しています。新書ってことでインスタントではあるけど、興味深い情報が詰まってておススメ。

2010年9月7日火曜日

いまさら貧困



先日、最寄りの田端駅周辺にホームレスの人たちが住み着いているの気付いて少しドキッとした。モンゴルに来る1年半前には見かけなかった光景だったから。

正直ちょっと怖いなって思ったし、あぁ田端でもホームレスの人たちが生活するのが日常になってしまったんだって悲しくなった。

ほんの2,3年前には格差社会とかその延長で日本の貧困問題がだいぶ話題になっていたけど、結局は一般的な共感を得る社会問題にはならなかったのだと思う。勿論、これからなる可能性もあるけど。

開発途上国にいると、世界中の色んな国からの援助の情報が入ってきて、途上国の貧困問題っていうのは先進国の市民にとっては国内の貧困問題よりも共感を得やすいものなんだって実感する。

そう考えると、日本国内の、特に中高年層の貧困者っていうのは社会的に相当やばい状況にあるんだと想像してしまう。やりなおしのきかない社会だし、日本は。

次から次に問題というか世論みたいなものは流れていくから、よほどのソーシャルインパクトがないと問題そのものが日常と化してしまう。日本の貧困問題もそんな問題の一つになってしまうのではないか。田端をあるいてそんなことを考えた。

2010年9月6日月曜日

クジラ肉裁判の判決

平成22年9月6日。グリンピースのクジラ肉裁判の判決がでました。佐藤潤一、鈴木徹の両被告に対し、懲役1年、執行猶予3年の判決です。

クジラ肉裁判は、公金が投入されている調査捕鯨船乗組員が、不正にクジラ肉を横流ししているのを告発するため、輸送途中のクジラ肉を確保したところ、逆に窃盗罪で起訴された裁判です。

勿論、佐藤氏らにクジラを私的利益の為に横領した意志は無く、その行動と目的、そして経過について情報公開をいています。

不正に行われている事業を告発するという市民にとっての公共の利益のために、ジャーナリストやNGOが職業的性格上、軽微な犯罪を犯すことの正当性は認められないのか。これが今回の裁判の一つの大きな争点です。

今回の判決では「考え」や「情報」を盗むのならともかく、不法に建物に入り「モノ」を盗むことは度を越している、との判断だったようです。


なんかおかしいと思う。とっても公正を欠く判決だと思う


今まで不正にクジラ肉を横流し、私利私欲を満たしてきた人たちはどんな心境だろう。きっとホッとしてラッキー!くらいにしか思っていないんじゃないだろうか。

正直者がバカをみる社会、日本。それってとっても嫌な社会だ。今回の裁判の結果が、市民社会の正義ある行動に萎縮効果を及ぼさないことを願う。

参考記事はコチラ
グリンピースHPはコチラ

『つばさものがたり』



カバーが優しかったので手に取った『つばさものがたり』。読みました。著者はクローズド・ノートの雫井脩介さん。文章のリズムがクローズド・ノートそっくり。いいなぁ。

登場人物がみんないい人。思いやりがあって不器用で一生懸命で。そういう物語は大好き。やさしい気持ちになれる。

内容はありきたりで、少し物足りなく感じることはあるけど、元気の栄養素みたいに物語が身体に沁みこんでくる。なんでだろう。

いくつになっても物語りに感動できる。これっていいことなんじゃないかって最近思うようになってきた。もっとたくさん読みたいなぁ。

2010年9月5日日曜日

トイ・ストーリー3



見て来ました「トイ・ストーリー3」。しかもモンゴル初の3Dで!(違ったらごめんなさい。でもたぶん初)。

1も2も見ないでいきなり3から入る暴挙でしたが面白かったです。実はこういう見かた好きなんです。昔よく漫画を全巻揃っているのに途中の巻から読んで変なヤツって言われてました。どうでもいいですね。

ラストシーンは感動的でした。勿論泣きました。ジブリのほぼ全作品で泣けるという特技を持っているので参考にはならないかも知れませんが泣ける映画です。

それにしても3Dメガネがごつくて重かった。あれは途中で疲れる。日本でも同じ風なのかな。メガネをかけている人はどうするのだろう。あれで二重メガネはきついと思う。

最近の読書、映画、音楽とか

読んだ本と聴いた音楽の感想ブログを新しく作ろうとして挫折してました。。

グーグルのブログはシンプルで好きなのだけど、交流機能が強いブログにしようかなとも検討中です。音楽好きなので趣味の合う人と新たに交流できたらいいなと。

この一週間で読んだ本の紹介。



『永遠の0(ゼロ)』(百田尚樹)



『ロボットとは何か』(石黒浩)



『人とロボットの秘密』(堀田純司)



『知能の謎』(けいはんな社会的知能発生学研究会)



『最後の授業』(ランディ・パウシュ)


どれも面白かった。『永遠の0』は読後に戦争のこと、そして昭和史についてもっともっと知りたいと思った。零戦パイロットの生涯を通じて、戦争を描いた作品。

最近、ロボット関連の本を読んでます。何というか、新しいドアが開いて今まで全く知らなかった世界が眼前に広がっている感じです。超面白い。これからもどっぷりはまりそう。

『最後の授業』は同期から借りた。優しい気持ちが溢れるいい本だった。興味のある人はこのサイトをチェックして下さい。

これから保刈実さんの『ラディカル・オーラル・ヒストリー』を読み始めます。

本が大好きだ。