2018年11月21日水曜日

水道の民営化

2018.11.20 東京新聞
浜松市が、本年度中に水道事業民営化の是非を決めるらしい。この記事を読んで衝撃を受けた。僕ははっきりと水道民営化には反対だ。

まず、記事によると必要性が疑わしい。浜松市の水道事業は黒字だし、もちろん水道水として安全に飲める水質だ。当面は民営化の必要性は無いだろう。

そして、心理的に、水道水のような生活に不可欠なインフラは、決して市場原理で運営してはならないと思う。儲けを最大限するインセンティブで、命に直結する事業を運営するのは怖い。

いち早く民営化を進めたベルリンやパリでは、期待していた料金値下げや、質の高いサービスが出来ずに再公営化されたらしい。その結果も前例として検証すべきだろう。

2018年11月20日火曜日

Taylor Swift@東京ドーム

テイラー・スウィフトの東京ドーム公演に行ってきた。テイラーは、SNSで民主党の議員支持や投票を呼び掛けるなど、政治的な発言をしているので、どうしても応援したかった。そんな理由で参加したのは僕だけだと思う。

ライブは、テイラー自体はとても良かったのだけど、観客のマナーが悪すぎて、ちょっと興ざめしてしまう残念な内容だった。とくに中盤、テイラーがサブステージに移動した際に、多くの人が椅子の上に立ち上がって動画撮影を始めたのは酷かった。

前にベビー・メタルのライブの感想に書いたが、ベビメタのライブは、観客のマナーがとても良く、近年珍しく誰一人としてスマホ撮影をすることない、参加していて気持ちの良いライブだった。その要因は、ライブが始まる前に、注意事項を繰り返し場内アナウンスしていたからだと思う。

今回の東京ドーム公演では、そのような注意事項のアナウンスが全くなかった。その結果このようなことになったのではないかと思う。会場は周りの迷惑を考えずに動画撮影する人だらけだし、スタッフの注意を無視して、多くの人が椅子の上に立ち上がっていた。

繰り返しだが、テイラー・スウィフト自体はとても良かった。ポップミュージックの頂点を極めたのに、すごく庶民的で、ファンを大切に思う気持ちがストレートに伝わってきた。こんなに身近に感じる「セレブ」は他に知らない。終盤で見せたピアノソロも秀逸で、勢いに頼らない、揺るぎない実力を見せつけた内容だった。

2018年11月18日日曜日

型破りは面白い

まず、前回から1週間も空いてしまった。娘の体調が良くなくて、夜中に嘔吐したり、咳が止まらなかったりして、本当に可哀相だった。毎回思うのだが、代われるものなら代わってあげたい。小さな身体で一生懸命病気と闘っているのをみると切なくなる。大げさかもしれないけど、これも親心なんだと思う。

さて、話題の映画「華氏119」をみた。ムーア作品らしく、ウィットに富む内容で、とても面白く、そして考えさせられる映画だった。特に、ミシガン州フリントという町で起きている水質汚染問題は、これは普通に「殺人」が行われているに等しいんじゃないか、と思うくらい衝撃的な内容だった。

この「華氏119」をはじめマイケル・ムーアの作品はどれも本当に面白い。「これはおかしいんじゃないか?」と思う社会問題に対して、データや事実の積み上げ、国際比較などを通じて、論理的で説得力のある批判を行っていることが要因なのは間違いないが、それ以上に「型破り」であることが「面白さ」の最大要因なんじゃないかと思う。

誰もやったことのないことをやる。常識や、社会のトレンドに巻き込まれることなく、自分は「コレなんだ」だと思うことに挑戦する。最近みた作品では「カメラを止めるな」もそうだし「ボヘミアン・ラプソディー」で描かれた「クイーン」もまさに「型破り」なバンドだった。これまで見たことも聞いたこともない。だから「型破り」は圧倒的に面白い。


2018年11月10日土曜日

ボヘミアン・ラプソディー

公開されたばかりの「ボヘミアン・ラプソディー」を見た。フレディ・マーキュリーの伝記ともいえる作品で、今年見た中で一番感動した映画だった。クイーンを知ってる知らないに関係なく、誰でも楽しめる一級のヒューマンドラマだと思う。見てね。

ちなみに僕の初めてのライブ体験はブライアン・メイ。高校の時、友人4人と中野サンプラザに聴きに行ったのをよく覚えている。ラブ・オブ・マイライフが好きで、ブライアンが奏でてくれて本当に嬉しかった。

数年前にはアダム・ランパートをVoに迎えてサマソニにも来た。その時のライブもとても素晴らしく。クイーンってこんなにドでかい音を鳴らすんだ~って思ったのを覚えている。あと、一番好きなアンダー・プレッシャーを演ってくれて感涙ものだった。

クイーン世代ではなく、聴き始めたころにはフレディはもう亡くなっていたけど、僕にとってクイーンは特別だ。そして恐らく、多くの人にとっても同様に特別なバンドなんだろうなと思う。アルバムセールス累計3億枚。間違いなくその数字以上に愛されている。

2018年11月9日金曜日

TIMELESS

朝吹真理子さんの新刊「TIMELESS」を読んだ。直線にするとすごく短い話だけど、回り道をしていたらいつの間にか時間が過ぎていた。そんな感じを受けた小説だった。7~8年前に読んだのでうろ覚えだが、芥川賞受賞作「きことわ」も同じような感じのする小説だったと思う。

文章だけでなく、物理的な行間や、紙質、紙色、本を構成するすべての要素から、どこか無機的な冷たさが伝わってきて、でもそれを美しいと感じる。物語を読んでいるというより、アートに触れているといった気持になる。本を触媒として、自分のなかにも記憶に結び付いた情景が浮かび上がってきた。

僕の好きなThe Durutti Columnの曲が流れる場面があって、そこに強い親近感を覚えた。Antony and the Johnsonsもそう。どちらもこの本と一緒で、美しくて、少し哀しくなる。決して「面白い」と言える内容ではないのだけど、僕はこういう物語がないと人生が生きにくくて困ると感じてしまう。

2018年11月7日水曜日

水曜日のカンパネラ@新木場SC

水曜日のカンパネラ@新木場スタジオコースト。写真は入場時に渡された特典シール。アジアツアーをしているだけあって、なんかアジアっぽいし、昔のブロマイドっぽい。

デビューしたての頃からライブを観ているが、今日のライブは移行期というか、進路模索中のような感じだった。勢いがあるわけではないが、落ち着いてしまっているわけでもない。あまりMCを挟まずに、シームレスに曲を繋いだのは「聴かせる曲」が多いセトリに対し、集中力を高める効果があって良かったと思う。

新譜「ガラパゴス」は初期の面影を感じさせないしっとりとしたアルバムだった。可能性と多様性を感じさせたし、今後を十分に期待させる内容だったと思っている。チケットの売れ行きが振るわず、客入りは今一つだったが、あまり気にせずに自分の道を突き進んで行ってほしい。

2018年11月6日火曜日

自己責任論の件②

2018.11.06 東京新聞
安田さんの自己責任論について、東京新聞の読者投稿欄でなるほどと思う意見を見つけた。それは、日本人の立場からのみ物事語り、シリアの情勢について無関心であることの危機感をあげている。無関心により、支えあいの社会構造が脆弱になっている。これは僕にとっても肌感覚でここ数年感じ続けていることだ。

2018年11月3日土曜日

吉祥寺の動物園


ここ最近は秋晴れの快晴が続いて気持ちいい。今日はパパ友二人と吉祥寺の動物園に行ってきた。

パパ友同士で、子どもたちも一緒に出掛けるのはこれが初めてで、こういう付き合いが出来るのっていいなと思った。子どもと二人っきりの休日よりずっと楽だし楽しい。ママ友同士はこれが当たり前だけど、そりゃそうだよな~って思う。

パパ友のうち一人は、今度保育士に転職を予定していて、うちの娘がものすごく打ち解けているのをみて、さすがだなぁって思った。もとからだけど子どもの心を掴むのが上手い。こういうのは才能だな。

体力的には疲れたけど、とても良い休日を過ごすことができた。娘は家に帰ってからも友達の名前を読んでいて、本当に楽しかったんだなぁって思う。

2018年11月2日金曜日

竜王戦第3局

将棋連盟モバイルより
本日開催された竜王戦第3局。130手で広瀬八段の勝ちとなった。これでシリーズは羽生さんの2勝1敗。しかし本局は、羽生さんの独り相撲のような不思議な将棋だった。

解説者も私の激指しも106手☖7五歩まで羽生さんのリードだった。序中番で駒損をしながらも思い切った勝負手で、解説者をうならせる差し回しはさすが羽生さん!と思わせる痺れる内容だった。

このまま勝ち筋に入って、素人の私でも、これで安心してみていられるなと思った局面(☖7五歩)で、まさかと思うような一手。それをきっかけに激指しの評価値も一気に後手に傾いた。結局、逆転を許したまま投了。

僕は羽生さんファンなので、この竜王戦防衛で通算100期を達成してほしいと切に願っている。ただ、今回の敗戦は、佐藤天彦に名人を奪われたシリーズの第2局の大逆転負けと同じような、なんだかとても嫌な雰囲気を感じている。

2018年11月1日木曜日

東電工場萌えの件

2018/11/01 東京新聞
東電が福島第一4号機を#工場萌えでツイートして叩かれた件について。呆れるようなレベルの低さなのだけど、ん、これってAI的な発想なんじゃないのと思った。文脈で考えるのではなく、その時の表れている局面で判断する。そうすれば福島の原発から「工場萌え」が出てきても全くおかしくない。

将棋の棋士がAIの指し手を真似できないのは、AIはそれまでの手順は関係なく、いま盤面に表れている局面から差し手を検討しているからだと言われている。要は感情や文脈を省いてフラットに思考しているということ。

だから、原発の画像を捉えて、工場画像のデータベースと、それと関連付いたキーワード×アクセス数などのビッグデータに投げ込めば、今回のような処理になるんじゃないか。

ちみなにこの「工場萌え」は東電ではなく、広告代理店が作成したとのこと。本当にAIに作らせたとはさすがに思えないが、若手で、事故の時に高校生くらいだった社員だったら、案外こういう発想になっても不自然ではないだろう。あと、別な話だが、ツイート内容まで外注するだなって思った。