2010年4月28日水曜日

UB初のリサイクル施設建設決定

KOICA(Koreain International Cooperation Agency)の無償資金協力により、UBにリサイクル工場が建設させることが決まりました。



私の配属先(UB環境汚染廃棄物管理部)がカウンターパートとなり、プロジェクトが進行します。このリサイクル工場では、プラスチック、紙屑等を加工してRPF(Refused Plastic and Paper Fuel)を製造する予定です。生産されたRPFは市内の発電所で燃料として利用する計画が立てられています。

現在進行中のUB廃棄物管理能力強化プロジェクトでは、このリサイクル工場建設に向けて、一般家庭からのゴミ分別収集に取り組んでいます。いまは試験地区が決まり、地区行政官や収集業者、そして住民との意見交換が頻繁に行われています。

KOICAとJICAのプロジェクトが協働して進むことにより、UB廃棄物処理は大きく前進することになりそうです。

ちなみに私がいま取り組んでいる仕事は、ゴミ問題や3R推進のための環境教育教材作りです。リサイクル社会の実現に向けて、教育の場でのゴミ問題の意識啓発が重要となってきます。いまはまだ市内にゴミ問題にアクトするNPOはないのですが、これからこの分野での活動も盛んになると思います。それに先駆けて、教材を用意し、後の参考にしてもらいたいと考えています。

2010年4月27日火曜日

月曜の早朝会議、会議を学ぶ時間

毎週月曜日は朝8時から配属先とJICA委託を受けた民間コンサルの会議があります。内容は主に先週までのプロジェクトの進捗状況と今週の行動予定について。3年掛かりの廃棄物管理能力強化プロジェクトが現在進行中です。



この会議、私はいてもいなくてもあまり関係ないお豆のような存在なのですが毎回顔を出しています。目的は会議の仕方を盗むこと。民間コンサルの方が議長となって議事進行をしているのですが、これが実に上手い議事進行なのです。資料もそうなのですが、例え途中でどんな質疑応答があっても議題のポイントがぶれることなく進んでいきます。とても勉強になる時間です。こういう人と仕事が出来ると盗むことがいっぱいだな、とその会社の若手スタッフが羨ましくなります。とにかく有意義な時間なのです。

JICAはいま事業仕分けで注目されていますね。ネットで関連ニュースをよく読みます。確かに細かいところでも、人の集まらないパーティーを開いて豪華な食材が無駄に捨てられていくところ見るなど、無駄遣いを実感する場面が有ります。いまは委託先の民間企業への天下りや、事業評価の杜撰さなども問題にされています。きっと問題のほうが多く、大きくて、それが事実なのだろうと思います。だからこそ、こうして身近で優秀な方の仕事をみると残念な思いもします。

話が飛びまくりなのですが、天下りも上から下っちゃうんじゃなくて、協力隊OB/OGを送り込むような天上りに力を注いでくれたほうがいいんじゃないかなぁ~、なんて思ったりします。隊員は帰国後の進路が大変そうです。勿論覚悟した上での参加なので文句はこれっぽちもありません。けどちょっと思ってしまいました。天上り。

嬉しい☆日刊英字新聞

モンゴル初の日刊英字新聞「Monglia TODAY」が5月3日から刊行されます!



朝、配属先に向かう前にいつもの新聞屋に寄ると、おっちゃんが試供版をくれました。これまでUBで刊行されている英字新聞は二つ(だと思います)「Messenger」「UB POST」でした。「Messenger」は週1回、「UB POST」は週2回。新聞を読むのが好きな私にとっては少し物足らなかったのです(モンゴル語で読めばいい、は無しで、、)。なので日刊紙がでるのは私にとってすごい朗報!。毎朝が楽しくなります。

肝心の内容は、まぁ分かりませんが期待しています。

2010年4月26日月曜日

『ギャル農業』

体調不良でまた少し期間が空いてしまいました。久し振りの更新です。今日の一冊。とてもいい本に出会いました。カリスマギャル社長で有名な藤田志穂さんの『ギャル農業』です。


(藤田志穂『ギャル農業』中公新書ラクレ)

明るく元気で前向きな藤田志穂さんの人柄がそのまま本になったような一冊。文章がとても素直な表現で、こういう文章が書けたらいいなぁ、とちょっと羨ましく思いました。

「ギャル革命」という日本ならではとってもユニークな革命を実現させ、今度は「食」の分野で自分のやりたいことに挑戦する彼女。その考え方と情熱のありかが伝わってくる内容です。そういえば食は「人を良くする」くすると書いて「食」(同期隊員の素敵なブログから参照)。「大人の、ギャルへの見方を変える」「ギャルの背中を押す」そういった目的を掲げて革命を成功させた彼女にとってまさにぴったりの分野だと思います。

彼女は注目すべき社会起業家の一人だと思うのですが、この本を読むと社会起業家の特徴、必要な要素がよく分かります。特に、自分に向かう批判の受け止め方。新しいこと始めるとどうも波風が立ちやすい日本社会。自分に向かってくる批判に対して、しっかり受け止め、ポジティブなエネルギーに転換すること。彼女はこれがすごく上手い。批判を受け付けなかったり、批判返しをするなど変なエネルギーを使わない。受け止め、向き合い、情熱の再確認に繋げている。けど、凹むところはちゃんと凹んでいる。そこがまた人を惹きつける。

この本は多くの人に手にとって読んでもらいたい。この本には、社会を暖かくするエネルギーに溢れている。大袈裟ではなく本当に。こういう本をもっともっと紹介できるようになりたい。ブログをそういう方向にシフトしていきたいと常々考えている。

2010年4月22日木曜日

デモしようかな。

また明日、賃上げ要求のデモが行われるらしい。賃上げ要求の根拠として、2009年のインフレ率が28%であることが分かった。前々年は9%。

先日、JICAによる隊員の生活費調査が実施された。隊員の生活費はこの調査と、現地の公務員給与を参考にして決められている。ちなみに現在の支給額は290ドル/月。10年くらい前は310ドルだったらしい。

無駄遣いしなければなんとかこの生活費でやっていける(地方隊員は余裕でやっていける)。でも結構ぎりぎりだ。インフレ率が示すように最近は物価の上昇が激しいのでこのままだと足が出てしまうだろう。

贅沢はできない。勿論、血税なんだから無駄に使っちゃ申し訳ない。けど、ちゃんとした根拠があるのだから、生活費を増やしてほしいなぁ、、と思う。首都隊員で330ドルくらいが妥当なのではないか。お願いします。

2010年4月21日水曜日

そとでデモしてます。

給料を倍に!ということで教師たちデモをしています。先日も同じデモがあったのですが、政府からの返答は段階的に20%引き上げると言うものでした。それでは納得がいかないということで二回目のでも活動です。



配属先の市役所はまちの中心のスフバートル広場に面しています。オフィスは6階で眺めはそこそこいいです。音楽に合わせてデモをしているのですが、この音楽が演歌みたいです。

国際協力で働くなら海外インフラ事業を目指そう

日本の成長戦略として海外インフラ事業が有力らしい。詳しくはコチラ

私の仕事にも関連する廃棄物処理・リサイクル部門も20年までに33兆円の市場らしい。開発途上国はどこもこれからリサイクルに取り組んでいくのだろう。ここモンゴルでもそう、開発コンサルが入って処分場が建設されたし、今度はゴミの選別所が建設される。

注目部門はなんといっても水関連だろう。こちらは20年までに72,5兆円だ。上下水の整備や水供給システムなど、必要なインフラはまだまだこれからの国が多い。

これらの分野はまさしく国際協力だろう。貧困問題=国際協力って結び付けがちな学生は多いが、貧困問題は国内問題でもあって純粋に国際協力とは呼べない分野だと思う。だって日本にも貧困問題はあるし。そう考えると技術移転のできる分野の方が国際協力と呼べる気がする。まぁ、別に定義にそれ程こだわっているわけでは無いです。何でもいいです。

要するに海外でのインフラ事業関連の成長が期待できるということ。なら国際協力に関心のある学生なんかはこの分野を目指してもいいのではないか。国際協力に関心はあるけど就職先は分からないって学生は多いのだから。

ではこの分野で活躍するためには具体的にどんなスキルが必要か。公害防止関連の資格なんか関連性が高いし、学生のうちでも取得できるので目指したらいいと思う。そしてキャリアとして環境関連や上下水道関連の技術士を視野に入れると完璧な戦力となれる。あとは英語力。

結論。国際協力に関心がある学生は海外インフラ事業を目指そう。以上。

2010年4月20日火曜日

金融リテラシーと情報収集のテクニックを教えるべき

今週の日経ビジネス。郵貯の預入限度額の見直しと財投の関係についての記事。


(日経ビジネス:2010.4.5)

郵貯預入限度額が1000万から倍増の2000万になる見通し。それによって官の金融が大きくなり、非効率が膨張するのではないかと指摘している。もっともな内容に聞える。

ただこの問題、本質はぜんぜん違うところにある。それは国民の金融リテラシーの問題だろうと思う。郵貯にお金を預け入れること。それがどういうリスク&リターンを意味してるのか。それを理解して預け入れている人が果たしてどれだけいるのか。どうにかしなければいけないのはそこだと思う。

勝間さんをはじめ、最近は日本人の金融リテラシーの底上げに取り組む識者が増えている。それは個人のライフワークの設計に関わることだし、経済にとっても循環がよくなるので意義深い仕事だと思っている。だからこそ、もっといえば学校教育で金融については教えるべきだと思う。ちょっと飛躍するが、そうすればこの記事のように政府に振り回されることはなくなる。ことを理解したうえで自分の意思で選択できる。

飛躍ついでに、情報収集についても基本は教えるべきじゃないかと思う。金融と情報収集。このリテラシーの差がすごい勢いで格差を生んでいるのが今の社会なのは間違いないんじゃないだろうか。

モンゴル学生の就職活動

モンゴルの学校は9月入学の6月卒業です。そういう訳で、卒業を控えた大学生は就職活動中のようです。といっても日本の新卒採用のような採用市場はありません。また就職先を見つけるのも結構大変のようです(有効求人倍率は分かりません)。どこも大変ですね、本当に。

いま、私のところでゴミ問題教科書作りでお手伝いしてもらっている大学生二人も4年生で今年卒業します。先日は就職に関して相談を受けました。二人は日本語学科の学生で、日本語活かした就職を希望しています。どういう就職先が考えられるのかと。

英語ならまだしも、日本語となると難しそうです。ホテルや旅行業界くらいしか思いつきません。せっかく日本語勉強して役立てたいと考えているのに申し訳ない気分になってしまいます。またモンゴル人にとって日本留学はお金の面で敷居が高い。まぁ、モンゴル人に限っての話ではないけど。とても残念な話だ。

日本の大学はアジアからの留学生に対して費用の優遇措置を設けるべきだと思う。学ぶ意欲の高い留学生を受け入れることは、大学の活性化に貢献する。文化的に多様になり、日本人学生にとっても刺激になる。海外の有名大学なんかは間違いなく多様性を競争力にしている。また少子化で学生人口が減っているし、経営にもプラスになるのではないか。ずーっと前からそう考えているのだが、関係者はそう考えないのだろうか。

話が飛んでしまいました。自分もそうなのだけど、語学系の学生の就職は厳しい。正しく言うと半端な語学力だと厳しい。そうならないためには一生懸命勉強するしかない。結局これしかない。当たり前の結論になってしまった。

2010年4月19日月曜日

『マルクスは生きている』

同期の友達から借りて読みました『マルクスは生きている』。面白かったです。


( 不和哲三『 マルクスは生きている 』平凡社新書 )

マルクスというより著者の不破さんがすごいなと思ってしまった。資本論を読んだことのない人にも分かりやすくマルクスとその哲学を説明している。半端じゃない研究量とものすごい努力。それとマルクス(とその知)に対する敬意と底知れぬ深い理解が伝わってくる。

こういう本は大好きだ。先達となる人やできごとを徹底的に研究して、それを未来に繋いでいく。きっと未来に役立つと信じて繋いでいく。歴史家といっていいのだろうか、とても尊い仕事だと思う。不破さんのマルクスもそういうことだ。それだけで読む価値があると思う。

勿論、本の内容も面白い。スターリン以降ほとんど完全に誤解されてしまった共産主義。その本来のすがたがよく分かる。それは資本主義か共産主義、ではなく、資本主義を否定しない未来社会へのヒントのようなものだと捉えることができる。

新書は興味関心の入り口にすぎない。知る楽しみを教えてくれるとてもよい新書だった。

『カシオペアの丘で』

最近は寝ても疲れます。身体の異変を感じますね。日本にいた時のようにジムに通って泳ぎたいです。週末は読書。重松さんの重松さんらしい一冊。『カシオペアの丘で』。


( 重松清『 カシオペアの丘で 』講談社 )

繰り返しになるけど重松さんらしい一冊。登場人物たちの苦悩、葛藤、変化、成長が優しく暖かいタッチで描かれている。涙もろいひとは泣けるし、そうでない人もきっとじぃんとくるものがあるんだろうな。読み手にカタルシスを与えることに関しては本当に上手い作家だと思う。

今作を読みながら自分の故郷のことをとても意識した。故郷と一緒に、幼馴染だった友達のことも。その友達の一人はブログを書いていて、よく地元にいることを小さな幸せの一つとしてカウントしている。地元にいて、子どものころから知っている友人たちとたまに会って馬鹿話をする。それってすごく幸せなことだ。

高校を卒業してから転々として、地元に帰ることが少なくなってしまった。でも常に心のよりどころとしている。ならもっと大切にしなければいけないな。そう思った。

2010年4月16日金曜日

PENTAXのデジカメ

最近PENTAXがデジカメのデザインを頑張ってる。

これとか、



これとか、



これなんかも、



持っていて楽しくなるデザインだと思う。機能にそれほど差が無ければデザインがものをいう。機能が少しくらい劣っていてもデザインがものをいう。それくらデザインが重要なのはもはや当たり前。まぁ、機能的なものは大抵良いデザインなのだが。

久々に物欲を強く刺激された商品だった。買わないけど。

ボブ・デュランとサカナクション

思い込みは怖い。先日同期隊員からサカナクションの新譜を借りてPCに取り込んだ。その時、ネットに接続していなかったので、タイトルなどのアーティスト情報を取得できなかった。そういう時は後で手動で情報を上書きしている。今回も同様に後でアマゾンを見ながら、一曲ずつタイトルを入力していった。ところがファイルを間違えて、以前PCに取り込んで、こちらも手動入力する予定だったボブ・デュランのファイルに入力してしまった。

こうしてボブ・デュランをサカナクションと勘違いして聴く日々が始まったのである。

当然、感想もすごいことになる。最初に聴いたときサカナクション=和製ボブ・デュランだと思った。似てる。なんてもんじゃない。ここまでボブ・デュランの雰囲気を忠実に再現できるなんて恐ろしいバンドだと思った。

日本にこんな煙ったくブルージーな音を出すバンドがいたなんて・・・言葉を失ってしまった。しかもそのバンドの名はサカナクション。なんでデュランがサカナクションなんだ、、、謎だった。

聴き込めば聴き込むほどボブ・デュランだ。さすがにこの辺でちょっとおかしいと思うようになる。そこで最近取り込んで聴いていなかったデュランのCDをかけてみることする。

するとそれはサカナクションだった。。

思い込みはホント怖い。サカナクションだと思って聴けばデュランもサカナクションになる。すごい発見だった。

ちなみに今年のサマソニにサカナクションは来るらしい。他に見たいバンドと重ならなければ観にいこうと思う。

草食系男子の生きかた

草食系男子。ちょっと古くなってしまったコンセプトかと思ったらそうでもないらしい。草食系男子は主夫をしたらいいという記事を読んだ。今週の日経ビジネス。


( 日経ビジネス:2010.3.29 )

新卒男性社員に覇気が感じられない。女性の方が仕事と将来に対する明確なビジョンを持っている。だから草食系男子は専業主夫を目指してもいい。というのは主婦業を無視した短絡的な考えだと思う。けど、働き方に対する価値観の変化はあったほうがいいと思う。

問題は、なぜ覇気が感じられない男性が増えたかということ。答えの一つは女性の社会進出が増え、能力的に劣る男性がいじけてしまったことだと思う。あとは管理職層に圧倒的におっさんが多いということか。なりたくない自分の先を見てしまうのだろう。だからこの問題はもう少し長引く気がする。

私自身は結構積極的にいわゆる専業主夫の道を目指そうとしている。けど草食系かと言われたらいまはそんな気はしない。そこは合理的に役割分担だと思っている。つまりパートナーとよく話し、どうお互いのライフビジョンを実現していくかという実務的な問題処理の結果でもある。そういうのが草食系と言われたらそれまでだが。

自分のことで申し訳ないが、パートナーとの対話が働き方の多様性を広げる方法だと思っている。もっと広げていうと、男女間で働き方について積極的に議論されるべきだと思う。これは案外されているようでされていないのが現実だと思う。よくシンポジウムで男女のパネラー同士での議論はあるが、あれは大抵フェミニストの議論展開にすぎない。もっとあらゆる層での対話が必要。

ちょっと具体的でない理想論に走りすぎた。どうでもいい話なのだが、6,7年前に自らを豪食系と名乗るグループと知り合った。彼ら彼女らは相当時代を先取りしたコンセプトを発明していたのだと、いまさらながら感心している。

2010年4月14日水曜日

ハンスト@スフバートル広場

このところデモ活動が多いここUB。今度はハンガーストライキです。政府が一度公約した定額給付金(のようなもの)を出し渋っているのが原因です。



場所は政府庁舎前のスフバートル広場。先週の4月5日から続いているようです。失礼だけどモンゴル人は太っているので丁度いいダイエットになっているんじゃないかと思ってしまいます。



これが現物。一日くらい一緒にハンストしようかとゲルを覗きにいったけど途中で警官に止められました。残念。地下資源という国家の財産を、一部の支配層と外資に食い潰されないでほしい。

最近読んだ青春小説

最近読んだ青春小説を二冊紹介。本屋大賞ノミネートで話題の『船に乗れ!』と映画化が決定した『武士道シックスティーン』。


( 藤谷治『 船に乗れ! 』ジャイブ )

まずは『船に乗れ!』。「青春小説」ということで読後の爽快感を期待して読んだけど良い意味で期待を裏切られた。そもそも「青春」と「爽快」を結びつけたのが間違いだった。現実の青春なんて大抵ビタースイートだ。それもとってもビターな。そういう意味で、ちょっとの甘酸っぱさと苦い思い出が満載の本書はまさに「青春小説」だった。



そして『武士道シックスティーン』。教室で片手に鉄アレイ、片手に宮本武蔵の五輪書。こんな女子高生はいない。というくらい強烈な個性を持つ女子高生が主人公。それだけで痛快。『バッテリー』の主人公より尖がっている。ひたすら尖がったまま突っ走って欲しかったけど、まあ、ライバルとの出会いでそこは成長していく。読んでいて楽しい。よいエンターテイメント。そういうわけで当然映画化される。安易な「映画化」は好きではないけど。

400Pくらいの小説なら4~5時間くらいで読破できる。文庫なら500円程度。読書は本当に優れた趣味だと思う。

3R住民説明会

現在進行中の「UB市廃棄物管理能力強化プロジェクト」。分別収集の導入にあたり住民説明会が開催されました。



プロジェクトの概要説明。その後に参加者のワークショップ。テーマは、

1.住民のゴミ排出マナーの向上
2.ゴミ収集マナーの向上
3.コミュニティ・リサイクリングの推進

それぞれ、どのような手段が考えられるか議論しました。

参加者の年齢層は40~50台。こういったワークショップは学生とすることが多いので新鮮でした。今回この説明会に参加した人はゴミ問題に関心の高い層だと思います。それだけに問題の核となる意見が出ていました。

ゴミ問題の教材作りの視点で考えると、教材作りはまだ時期尚早な気がします。こうしてリサイクルのインフラが少しづつ整ってからでないと有効に活用されない。そんな気がします。なので、教材作りは2、3年後に役立つものを作る、という気持ちで取り組むべきだと思いました。

今年のサマソニのラインアップは面白い

着々と出演アーティストを発表しているサマソニ。今日はヘッドラインにまさかのスティーヴィーワンダーが決定した。

洋楽好きならラインナップをみてもらうと分かると思うが、今年のサマソニは例年以上に面白い。アーティストの傾向が全く持って掴めない状況になっている。悪く言えばまとまりがないのだが、これはこれでアリなんだと思っている。

フェスの楽しみは当日だけじゃない。事前の予習がとても楽しいと経験上断言できる。名前を聞いたことのないアーティストのアルバムをチェックして予想外な発見があったりする。音楽の幅が広がる楽しさを実感できる。

そういう意味で今年のサマソニは面白い。サマソニの個性である新人は勿論、大御所クラスも充実。そしてロック、パンク、ヒップホップ、テクノ、カントリー、ソウル、ポップなどアーティストがまとまりなく散らばっている。きっといつも以上に新しい出会いがあるはずだ。

夏が待ち遠しい。夏フェスに参加できない夏は夏じゃないな、やっぱり。

2010年4月13日火曜日

不法滞在外国人の収容施設

先日、強制送還される外国人が抵抗のため空港で暴れ、取り押さえるために瀕死の暴行を加えられたという話をきいた。ちょっと気になっていたらこんな記事を見つけた。

塀の向こう側の酷い話を小説や映画で見聞きするすることはあるが、実際に人権侵害に相当する現実がまかり通っている。日本ってこんな国だったのかと目を疑ってしまう。職員の対応もいかにもという感じ。きっと自分で考えることができないのだろうな。

私も英国にいたとき強制送還の危機にあったことがある。ベルギーからの帰りで国内滞在先不明という理由で。狭い部屋で、ごつい取調官に囲まれて自分の無力感を痛感した。思い出したくもない話だ。全くレベルの違う話だが、暴力に近い圧力で自由を奪うやり方は許してはいけない。

『勝利は10%から積み上げる』

ヒカルの碁を読んで以来、碁にはまっています。その流れで現役トップ棋士である張栩氏の本を読みました。


( 張栩『 勝利は10%から積み上げる 』朝日新聞出版社 )

内容は勝負に対する著者の哲学と著者の生い立ち。そして日本囲碁界のこれからについて。碁を知らなくても充分に楽しめる。

著者の囲碁界の発展に対する責任と、担い手としての自覚が、一語一句から伝わってくる。これは羽生さんの本を読んだときにも強く感じた。きっと一流であることはそういうことなのだろう。

いま、日本では伝統や文化の喪失が大きな問題として表面化している。それを考えると、囲碁が4000年近く、基本とするスタイルを変えずに存続しているのはすごいと思う。きっと文化の担い手たちが、文化を守るためにあえて開いてきたからなのだと思う。

自ら開き、多様性を受け入れること。これは未来へ繋ぐために必ず必要なことだと考えている。伝統や文化だけでなく、国家にせよ企業にせよ同じことが言えると思う。大切な気付きを確認できた一冊だった。

全くの余談だけど、子どもができたら絶対に囲碁を習わせます。

ブログの方向性

ブログを書き始めて丸1年が経過した。これまで文章を書くコツと習慣を身につけることを目的に書き続けてきた。無理してでもほぼ毎日のペースで書き続けることによって、この目的は達成できたと感じている。

しかしながら今までの記事を読んでみると、何というか内容が薄い。とても薄い。もうちょっと何とかならなかったものかと思ってしまう。そこで、ここ最近ブログを書く新しい目的を考えてみた。じっくり考え、方向性はだいぶ固まった。すぐには変わらないと思うが、少しづつ変化させていこうと思う。

報告ついでにもう一つ。今年の夏に帰国することにしました。久し振りの日本がいまから楽しみです。

2010年4月12日月曜日

改正土壌汚染対策法施工

数年前から気になっていた土壌汚染対策法が4月1日に施工された。これから本格的な調査が始まると一つの大きな市場が生まれると思う。

この記事を読んでもらうと分かると思うが、土地持ち企業はその土地の開発時に土壌調査が義務付けられ、問題がある場合には措置を講じなくてはならなくなる。

この法の施工により、全国の汚染まみれの土壌環境が続々と明らかになるだろう。これだけ工業の力で発展した国で汚染が無いわけがない。多くの企業が戦々恐々するのはもっともだ。

そして勿論調査会社や汚染処理会社に膨大な量の仕事が回ってくることになる。処理会社として有力なのは、収集運搬車や産廃処理施設をもつ廃棄物処理会社なのではないか。私が勤務していた会社も、汚泥からコンポストを製造しているのでこの道に可能性を感じる。

環境問題に関心のある学生は多い。しかし、これまで環境を切り口とした働き口はなかなか見えてこなかった。この改正土壌汚染法の施工により、大きな環境ビジネスが一つ生まれることになるのは間違いない。面白い進路だと思う。

2010年4月1日木曜日

Gorillaz : Plastic Beach

各メディアで大絶賛。話題のゴリラズの新譜、聴きました。


( Gorillaz : Plastic Beach )

まず、プラスティック・ビーチというネーミングが素晴らしい。現代社会のユートピアを何となく言い当ててしまったような表現だと思う。

そこで鳴る音楽も純粋に快楽的。楽しい。ポップミュージックの理想だと思う。全16曲構成。最初から最後までその楽しさが持続するのすごい。そこは全曲異なるアーティストたちとコラボが見せた業なのだと思う。一人のアーティストや一つのバンドでは、一つのコンセプトから16通りの遊びは生まれない気がする。そういう意味で本当によくつくられたアルバムだと思う。

今作は、ゴリラズは一つの発明だと言うことを完全に証明した記念碑的な一枚だと思っている。