2009年8月31日月曜日

頭のごみをきれいにしましょう!

新モンゴル高校のごみ調査グループがUBのごみ問題に関するブログを立ち上げたようです。

http://ar09gomi.wordpress.com/


テーマは「頭のごみをきれいにしましょう!」。ポイ捨てが本当に多いUBを変えるためには、人々の意識から“きれい”にしていかなければならない。学生たちはそう考えたようです。


なぜ、ポイ捨てがおきるのか。本当かどうか分からないけど、こんな話を聞きました。

「ポイ捨てをするのは、道路を掃除する人がいるから。ポイ捨てがないとその人たちの仕事がなくなってしまう」

ドイツに留学していたときも似たような話を聞きました。

「ドイツ人は街中にごみが落ちていても、清掃する人がいるから気にしない。けど山や自然の中では絶対にごみを捨てない」

確かに、UBでは街中を清掃するスタッフをよく見かけます。だけど、彼らの雇用を守ることを、ポイ捨てをする理由にはできないと思います。それを認めてしまったら社会は前進しない。学生たちはそのことを無意識に感じ取っているのだと思う。

2009年8月30日日曜日

モンゴルの保護地域について

週末を利用して、ウランバートルから一番近い国立公園「テレルジ」に行ってきました。


( テレルジの目玉「亀石」 出典:http://www.geocities.jp/nirekaoru/mt6175-15.html )

テレルジはUBから距離は70kmほど。車でおよそ2時間。清流と森と岩山に囲まれた避暑地のような国立公園です。目玉は上の写真の「亀石」で、自然に切り取られた岩山が、まるで亀のように見えることからそう名付けられました。

モンゴルはこのテレルジのように、雄大な自然を資源とした観光促進が産業として期待されていると聞きます。同期にも1名、エコツーリズムの普及で赴任している隊員がいます。

自然と調和した観光、すなわちエコツーリズムの促進には、適切な自然管理制度が必要とされます。しかしながら、国が定める特別管理指定地域に家を建てて住み着いてしまうなど、遊牧民社会ならではの問題があるようです。

モンゴルの保護地域政策に関してはまだまだ情報が不足しています。日本で保護地域論を学んできた経験を活かして、滞在期間中にこの分野について調べてみようと考えています。

2009年8月27日木曜日

絵本でまちづくりを考える活動②

先日ブログ紹介した絵本でまちづくりを考える活動に参加してきました。


( 語り手はボランティアの大学生10数名 )

内容は、子供たちにまちづくりに関する絵本を読み聞かせ、その後に理想のまちについてディスカッションをし、そこで出た意見を絵で表現するというもの。


( 未来の理想のまちを発表しています )

子供たちも最初は緊張したのか、ちょっとおとなしかったけど、次第に夢中になって絵を描いていました。

それにしても、司会進行したボランティアの学生たちが立派だった。授業前の会議から、授業をよくするために活発に議論をし、授業が終わった後も1時間以上みっちりと反省会をしていた。もちろん、ファシリテーション能力もすごく高かった。

大学生が子供たちに授業をするということ。これは日本でもどんどん積極的に行われて行くべきだと思う。学内での勉強ではなく、こういう機会を通じてこそ未来を担うリーダーの自覚と行動が生まれていくのだと強く感じた。

2009年8月26日水曜日

she came for christmas : Mew

今朝も冷え込んでいます。8月下旬でこの寒さだと、9月末には雪が降るのかな。


( she came for christmas : Mew )

好きなアーティストの新譜がリリースされました。マイ・スペースで視聴したけど、すごく良かった。上のyoutubeは彼らの名曲「she came for christmas」のピアノカバー。ウランバートルの冬によく似合う曲だと思う。

2009年8月25日火曜日

UB冬の足音をきく

ここウランバートルは朝晩がだいぶ冷え込むようになり、冬の訪れを感じさせます。


( 先輩隊員から頂いたミント君。毎日すくすく育ってます )

昨日で赴任して丁度2ヶ月が経ちました。ここでの生活には慣れ、毎日が日常として過ぎ去るようになりました。

これからの活動を考えるにあたり、今が一番大切な時期なのかもしれません。手を抜こうと思えばこのまま何気なく過ごすことも出来るような気もします。

しかし、せっかく試験に受かり、訓練を経て来たからには全力を尽くさなければもったいなさすぎます。日本では綿密に計画練り、行動することが性にあっていましたが、ここではがむしゃらに行動して失敗から学ぶことを意識して活動をしようと思います。

日本との時差は1時間。いまは午前9時。仕事が始まります。

2009年8月24日月曜日

女子プロ☆野球

野球です!女子プロ野球が来春発足するようです!!

http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20090824-OYT1T00870.htm

まずは2球団でスタートするということで、大丈夫かなぁ。。との心配もありますが、応援したいです。ソフトはプロ化されないのかなぁ。。

2009年8月23日日曜日

UB廃棄物マスタープラン③

不法投棄、ごみのポイ捨てが起こる現状について。

ウランバートルの街並みはかなり汚い。ポイ捨てごみはいたるところに見られるし、大掛かりな不法投棄の跡もよく見かける。路上にごみを捨てることに対して抵抗の少ない国といえる。

市内に設置されたごみ箱はおよそ5000個。単純計算すると180人当たり1個になるが、ロケーションの問題もあるのでそこは何とも言えない。

先日アクションリサーチを行った新モンゴル高校生徒たちの市民を対象としたアンケート結果によると、ごみ箱の数とポイ捨てすることの因果関係はそれ程認められなかった。それよりも人々の意識に関係するとの結果が見て取れた。

また、ゲル地区における不法投棄の問題は都市部とは異なる。ごみの収集状況は、都市部が100%であるのに対し、ゲル地区は40%ほどと低い。理由は、都市部より多くのごみが排出されるゲル地区は収集料金が高く、そのため料金を支払えない住民が多いためである。収集されないごみは、空閑地に不法投棄される状況となっている。

このため、都市部とゲル地区ではそれぞれ異なる視点に立ってごみ問題を考えなくてはならない。

発信できる日本人、番外編

日本人のブログ感について面白い記事を発見。

http://ro69.jp/blog/shibuya.html?2009/08/10#a24421
( 『RO69ブログ、渋谷陽一の社長はつらいよ』より )

全国の20台から50台の男女の37%がブログを持っているとのこと。確かにすごい割合だと思う。

私も今年からだいぶ頻繁にブログを更新するようになった。その理由は、

・発信できる日本人を目指すこと
・モンゴルでの履歴書作り
・文章力のトレーニング

と、かなり意識的にブログに取り組んでいる。恐らく1年以上継続的に続けないと成果は分からないが、思わぬ効果は現れている。それは、

・情報収集に敏感になった
・ネットワークを結びやすくなった

ということ。これはブログを持っている人に共通することなんじゃないかと思う。

また、私的な領域が限りなく曖昧な世界で、個人のプチメディア化とメディアの責任をどう捉えていいか考えてしまう。

モンゴルのポップロック

モンゴルで一番人気のロックバンドです。The Lemons。


( The Lemons : 1983-86 )

最近よくTVでもかかっています、この曲。馬頭琴のような伝統的な音楽もいいけれど、モンゴルのポップカルチャーにもいっぱい触れていきたいと思います。

2009年8月22日土曜日

UB廃棄物マスタープラン②

ウランバートル市の現在の3R推進にかかる取り組みについて。

具体的な目標は、2020年までにアパート地区の住民の7割(全人口の60%)に"資源ごみ"と"一般ごみ"との2種分別収集を導入すること、としている。そして、資源ごみから有価物を回収し、残りはRDF化して熱回収すること、としている。

そのため、現在一部地域において分別収集をパイロットプロジェクトとして実施している(他の地域ではごみはすべて混在して排出される)。またRDFの製造と使用も実験されている。

今後は、分別収集地区の拡大と同時に市民への啓発活動が必要とされるが、今のところ行政から積極的な活動は見られていない。私が一番深く関わるのはこの部分であるため、努力していきたい。まずは"学校からリサイクル"をキーワードとして取り組みたいと考えている。

また、大きな動きとして、2010年からスーパーなどのレジ袋が完全有料化される。この動きに合わせて、最近ではエコバックをレジ脇に置くスーパーも見られるようになってきた。

リサイクル・インフラの未整備と、市民のごみ問題に対する意識が高いとは言えない環境の中、どのように3Rを推進していくか。すごく困難な問題と捉えている。

2009年8月21日金曜日

UB廃棄物マスタープラン①

現在、ウランバートルは2020年を目標としたマスタープランに沿って廃棄物管理計画を進めています。

MPの目標は『ウランバートル市に環境保全と調和する廃棄物管理システムを確立する』ことで、基本行動計画として3Rの推進が掲げられています。私の役割も、この3R推進のための環境教育と位置付けられています。

現在、市内で発生するごみの量(一般廃棄物)は、

夏季:200t/day
冬季:520t/day (2006年統計)(人口90万:都市部50万 ゲル地区40万)

で、特徴として

・プラスチック、紙のごみが多い(全体の30%強)
・冬季は灰(暖房灰)が、特にゲル地区で多く、ごみの量が夏季の2倍以上になる

ということが挙げられます。これらのごみは一部有価物が回収される(全体の1~2%)ものの、中間処理されること無く、すべて埋立て処分されています。

埋立地においては季節の変わり目に起こる強風により、灰やプラスチック、紙ごみの飛散が激しく、市街地にまで深刻な影響を与えています。

今後政府の定住化政策により、ゲル地区の人口が減少し、灰ごみの量は減少するとの予測です。しかし逆に都市部においては経済成長により、プラスチック、紙ごみの量が増加するとの予測から、3Rの推進が課題となっています。

It Hugs Back : Work Day

こっちに来てからまだ1枚もアルバムを買っていません。どうでもいいことですが。日本では週1のペースでした。


( It Hugs Back : Work Day )

↑これは先日こっちのCD屋に入っていたらたまたま流れていた曲。あまりにどんぴしゃな曲だったので、店員に問い合わせバンド名をGET。その名は、It Hugs Back。

アルバムはインディーの名門4ADからリリースされている。大先輩にあたるコクトーツインズやLUSH、さらにはヴェルヴェッツに通じるちょっと退廃的で甘美なメロディーがたまらない。

間違いなくこれからプッシュしていくバンドです。

2009年8月20日木曜日

アクションリサーチ発表会

新モンゴル高校のアクションリサーチ発表会に参加してきました!



アクションリサーチは夏休みの課外活動で、生徒が自分たちで決めたテーマについて調べ、その結果を発表するものです。今回は、水、子供の人権、障害者と高齢者、ごみ問題の4つのテーマの発表がありました。

新モンゴル高校は日本語教育に力を入れているため、発表はすべて日本語で行われます。生徒の日本語のレベルはすごい!の一言。難しいテーマにも関わらず、すらすらと発表していました。奨学金を得て日本に留学したい、というハングリーさが、努力に直結していると感じました。

発表内容も非常に充実したものでした。発表に向けて工場見学やアンケート調査などのフィールドワークを行い、それぞれのテーマを深く掘り下げていました。

印象に残ったのは"水"の発表のとき「将来の子供たちのためにも、大切な資源である水を無駄遣いしてはいけない」というメッセージが発せられたこと。

未来世代を考えること。このことを高校生が意識し、それを言葉に発して伝えていること。そのことにすごく感動してしまった。彼らが次のリーダーとなるこの国の未来は明るい、とも思った。本当に素晴らしい発表会だった。

絵本でまちづくりを考える活動@JICA

同期隊員も関わっているJICAのプロジェクトです。

絵本を通じて、子供たちに未来のウランバートルの姿を創造してもらう素敵なプロジェクトです。

http://www.jica.go.jp/topics/2009/20090708_01.html
( JICA webサイトより )

私はまだゲル地区に足を運んだことは無く、写真や車窓からの景色しか知りません。しかし、いま私が働く市役所のオフィスや、町の中心部とは全く違う社会があるのだということは感じます。

いま、ゲル地区のごみ問題について資料を読んでいます。また報告します。

2009年8月19日水曜日

「光プロジェクト」東根工業高校

日本の高校生が、手作りの太陽光パネルと製作技術をモンゴルの高校に寄贈する「光プロジェクト」を見学してきました。


( 日蒙の生徒が協力しながら設置作業 )

日本からの参加した生徒は東根工業高校生徒会の8名。パネルの作成には、普段の授業とは別に放課後を使って取り組んだそう。その高い技術は、市場でも流通すると産業界からも認められているらしい。

http://www.kahoku.co.jp/news/2009/08/20090809t55013.htm
( 関連記事:河北新報webサイトより )



( パネル完成! )

この「光プロジェクト」は、来年、再来年も継続して取り組むらしい。モンゴルは特に夏の日照時間が長く、太陽光利用が有効であるといわれている。実際に2010年を目処にソーラーゲル10万戸計画も国策として進められていた。(この計画は2007年に打ち切りされた。)それだけに「光プロジェクト」のこれからの活動もすごく楽しみ。

生徒の自主性により実現した「光プロジェクト」。もちろん周りの大人たちの理解とサポートがあったわけだが、すごく質の高い活動をしていると感じた。帰国してからも自分たちの活動に自信をもって、さらに前進してほしいと強く思う。

2009年8月18日火曜日

ロールモデルについて

ロールモデル。これはmy keywordsの一つで、ロールモデルとなる存在が増えることにより、社会は良い方向に活性化していくものと考えています。

では、ロールモデルとはどういった存在か。

・確かなヴィジョンを持ち活動し
・その姿、言動が人に勇気を与え
・自分もそうなりたいと思える人物

と、まあ、これだけだと、歴史上の人物やイチローのようなスーパースターだとか、ようするに尊敬する人でしょ、で説明が終わりかねない。。確かにそういう人たちもロールモデルでない、とは言えないのだが、私の考えるロールモデルは以下の2つの用件がキーワードになっている。

・アクセスビリティ
・コミュニティーとの親和性

アクセスビリティとは、その人との接点の高さ。代表例はブログ。他にも出版物や講演会などで、かなり直接に近い形で当人や、その考え方などにコンタクトがとれること。

コミュニティーとの親和性は、その人の活動が、あるコミュニティに根ざしているということ。その人を身近に感じられるかどうかが重要。


日本社会には、より多くの生き方とより多くの可能性が必要だと思う。多様性こそが社会を豊かにする、と思っています。ロールモデルと呼ばれる人々こそがその道を切り開いていくのだと考えています。

今後、このブログや、また検討中の別の手段を通じてロールモデルにもっとせまってみたいと思います。

2009年8月17日月曜日

ノギャル@ノーギョー革命

先日上司に提出した英文企画書をモンゴル語に訳しています。それが今週の課題。なかなか手強い。

メールチェックしたら唐突に面白い記事が目に入った。ノギャルによるノーギョー革命。

http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090814/sty0908141000003-n1.htm

( msn 産経ニュースより )

カリスマ・ギャル社長の藤田志穂さんがその発起人。農業に関心のある若い世代が増えているのは知っていたけれど、それがこういうカタチでプロデュースされるとは。

当然のように賛否両論が沸き起こるわけだけれど、藤田さんのブログノギャルのwebをみると、古くて新しい価値を本気で生み出そうとしているヴィジョンが伝わってくる。なので応援したいし、見習いたい。この人もロールモデルだなぁと思う。

以上。仕事に戻ります。次回はたぶんロールモデルについて。そして、新モンゴル高校でのソーラーパネル設置の話。

同期の桜☆それぞれの任地へ

私を含め、モンゴル隊の同期は15名。今日、最後のグループが任地へ向かい、それぞれの活動が本格的に始まります。


( みんなでつくった寄せ書き☆ )

小学校教諭、養護教諭、看護士、村落普及開発員、幼児教育、理学療法士、バレーボール、観光業、理数科教師、柔道、体育、そして環境教育。異なるフィールドでそれぞれの持ち味を活かした活動が始まります。

みんなの活動と努力がモンゴルの地に根付き、健康で楽しく素晴らしい日々が続きますように☆

2009年8月16日日曜日

イベント☆紹介&素晴らしい活動

友人が主催するイベントが、今月23日に東京で開催されます。詳細は下記のURLから。

http://voiceofkyoto.com/jp/japanesedecorativegigs/chill-out-in-tokyo/

この友人が主催する VOICE OF KYOTO は京都の伝統と文化を現代の文化とクロスカルチャーさせ、新たにその魅力を発掘していく素晴らしい活動をしています。

日本各地で伝統や文化は担い手をなくし、その存在が危ぶまれている今日において、VOICE OF KYOTOは本当に価値ある活動をしていると思います。

京都は日本文化を語る上で、日本人にとって当たり前すぎる土地。だからこそ放っておいても大丈夫、という甘えた意識も日本人にはあるのかも知れない。京都出身の友人はそこにメスをいれ、京都のもつ魅力を内側から開放し、新たなものを創造しながら伝統文化を継ごうとしている。すごい。

さらにHPをみると、そのクオリティの高さに驚かされる。技術というのは一人歩きするものではなく、想いを叶えるための手段となったとき最高のパートナーとなる。そのお手本のような気がする。

私自身、このサイトを訪れるたび、自分に欠けているものを強く意識する。しかし、こういう高みが身近に感じられることは嬉しい。

2009年8月15日土曜日

丘の上から☆ウランバートル

久し振りに感じる週末。今日はすこし早起きして、ウランバートルを一望できる丘まで散歩してきました。


( ザイサン・トルゴイの丘の上から )

こうして街中の喧騒を離れて眺めると、山と清流に囲まれた近代都市の姿が垣間見れます。しかしこれはあくまでも外見。市街地のインフラが整い、大気汚染や廃棄物問題が改善すれば、中身のほうも写真のイメージに近付くように思います。


街中は残念ながらポイ捨てや不法投棄され散乱したごみをよく見かけます。(誤解の無いように書くと、不法投棄の問題は日本でもあります。)


( 歩いてたら大量に散乱したごみを発見 )


そしてウランバートルにはゲル地区と呼ばれるもう一つの顔があります。同期隊員のレポートがあるので読んで下さい。

http://blogs.yahoo.co.jp/meegoo204/5487966.html
( O隊員:しあわせなら手をたたこう )

現在、市街地とゲル地区の人口比は6:4ほど。それが政府の定住地化政策により、10年後には8:2になるとのこと。ゲル地区の生活者は所得が無く都市に移れない層と、移れるのだけど伝統的なゲル生活を望んで生活している層が混在しているようです。

ゲル地区がうまれた背景や、ここでの問題等については、詳しく調べた後に報告したいと思います。

2009年8月13日木曜日

ブータン。幸せの条件

今週の日経ビジネスです。幸福度の数値化に関する興味深い記事がありました。


( 日経ビジネス : 2009.08.10-17 )

経済成長による幸福の実現に限界を感じ、GDPではなく、GNH(Gross National Happines:国民総幸福)を理念に掲げ国政を営んできたブータン。そのブータンが今度はGNHを指標化し、それがまた世界に影響を与えているらしい。

指標化にあたっては9つの領域をそれぞれ72の項目に分類し、インタビューにより調査をしたようです。以下がその9つの領域。

・心理的幸福感
・生活水準
・健康
・環境
・地域の活力
・時間の使い方
・文化
・教育
・良い統治

なるほどなぁ、と思います。

それにしてもブータンの取り組みはすごい。国のトップが真剣に国民の幸福を思い、その実現に向けて国を挙げ本気で努力する。それだけでブータンの国民は幸せである、といえる気がしないでもない。

幸福の指標化。我が国が研究すべきはその手法ではなく、理念とそこに至る過程だと思う。総選挙を前に、良い刺激となる内容だった。

2009年8月12日水曜日

『T-Heart』とルー

以前勤めていた会社の友人から差し入れが届きました♪どうもありがとう☆

気になる中身は、、、



会社の定期刊行冊子『T-Heart』です!Iさん作によるこの冊子、抜群のデザイン力と、文章と写真をシンプルに組み合わせた的確な構成力で、伝えたいことを簡潔に表現しています☆上手いなぁ。。



私も一時期この冊子作りを担当していたのでIさんには脱帽です。次回も楽しみにしています!


そしてもう一つ、大量のルーが届きました!



同居人T君をはじめ同期のみんなどうもありがとう☆これでまた恒例のハヤシパーティーが開催できます!モンゴルまで食べに来て下さい。

本当にどうもありがとう!

ウランバートルはクルマ社会

配属先の同僚からよく質問されること。それは日本での車の価格です。

ウランバートルは完全に車社会で、毎日いたるところで渋滞がみられます。市場は中古車が多く、トヨタ、ホンダ、日産といった日本の中古車をよく見かけます。価格は3000USD~5000USDほど。公務員の平均月収の10倍ほどです。田舎に行くときには欠かせないため、大抵の人がローンを組んで購入しているようです。

こちらの中古車は日本のそれと比べるとはるかに年代物であったり、ディーゼル規制で日本では走れなくなった車がほとんどです。一般にあまり認識されていませんが、中古車の輸出も越境する環境汚染なのかも知れません。

初めてモンゴルに降り立ったときに感じた排気ガスの臭い。よくなるといいなぁ~。

モンゴル語の学習用サイト

ずーっと紹介しようと思って忘れていました。モンゴル語学習サイトです。

http://www.coelang.tufs.ac.jp/modules/mn/index.html
( 東京外国語大学言語モジュール )

東外大のサイトです。こっちに来てからこのサイトを使って勉強しています。文法が丁寧に解説されていて、さらに音声までついているすぐれもの。協力隊員でモンゴル派遣の方は、二本松のときからこのサイトを使って学習することをお勧めします!

2009年8月11日火曜日

高校生の社会見学

配属先の環境汚染・廃棄物管理部に高校生がやってきました!



訪問してきたのは、ウランバートル市内の新モンゴル高校の3年生たちです。アクション・リサーチという自らが発案したスタディーツアーの一環で、ウランバートルのごみ事情について調べにきました。

対応したの部長のデルゲドバイヤル氏。市内の廃棄物マネジメントの責任者です。学生たちからの質問にテキパキと答えていました。この後には市内にある最終処分場も見学し、見て聞いて学んだことを真剣にレポートをしていました。

私が考えている環境教育の企画はまさにこういうことです。各学校から生徒の社会見学受け入れ、モンゴル人のスタッフがそれにこたえる。生徒は学校で自分たちのレポートを他の生徒に発表し、共有する。

隊員は裏方に徹し、モンゴルの人が中心になって授業作りをする。今回の新モンゴル高校のアクション・リサーチは今後の活動にとても参考になりました。

2009年8月10日月曜日

モンゴルの火力発電について

同期隊員2名によるウランバートル市内の火力発電所見学レポートです。モンゴルの電力事情が簡潔に分かります。

http://blogs.yahoo.co.jp/meegoo204/trackback/221262/4948232

( しあわせなら手をたたこう : O隊員 )

http://blogs.yahoo.co.jp/mayu55122/trackback/353579/5151387

( モンゴルらいふ : Y隊員 )

石炭が豊富でコストがかからないモンゴルでは火力発電が適正技術として定着しているようです。いまはまだ街全体の使用電力に対して供給不足となっていないようです。しかし、温水供給における熱効率の低さを考えると、今後の発展に合わせて、その辺が課題になるような気がします。

前にも書きましたが、田舎のゲルでは太陽光と風力で一家の電力を完全に自給しているところが多いです。それができる生活様式をエコツアーとして体験することも、エネルギー事情を考えるうえで役立つと思います。

2009年8月9日日曜日

『リトル・トリー』

この週末はゆっくりと過ごすことができました。今週も頑張れそうです☆


( フォレスト・カーター 『リトル・トリー』 めるくまーる )

JICAモンゴルの連絡所には先輩隊員が残した本がたくさん置いてあります。その中で、高校生のときに読んですごく感動した本を見つけました。いま読み返しています。

物語は、米国インディアンのチェロッキー族の末裔である著者が綴った祖父母との回想録。素朴な文体から多彩な色感が伝わってくる表現力がとても魅力的です。

人と自然との関わり、人と人との関わりについて、祖父母が語る言葉でやさしく胸にしみこんできます。特に好きで、高校のころから忘れられずにいる一節があります。

「祖父と祖母にとっては、愛と理解はひとつのものだった。祖母が言うには、人は理解できないものを愛することはできないし、ましてや理解できない人や神に愛をいだくことはできない。」

マザー・テレサの「愛の反対は無関心」という言葉と同義の一節だと思います。

理解しようとする過程を経て辿り着くところ。それは紛争とか核とかテロとか、そんなもとは無縁なところだと思っています。

渡辺氏、みんなの党結成

自民党を離党後、動向が気になっていた渡辺善美氏が政党を結成したようです。その名も「みんなの党」。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2008syuin/kyushu/20090809/20090809_0003.shtml
( 西日本新聞webサイトより )

官僚主導打破はすでに手段ではなく目的化されているのが常態だが、それはそれでよいのだと思う。社会に対する閉塞感と政治に対する無力感を感じ、そのことに慣れてしまった市民にとっては、分かりやすい目的が必要であると思う。マニュフェストもそのような意識で読んでしまう。

渡辺氏には期待しているが、どうなのだろう。政権交代を目指した時限的な政党でありそうだが、浮いてしまわないだろうか。モンゴルには伝わってこない空気が知りたい。

2009年8月8日土曜日

変化する、ということ

久し振りの日経ビジネス。現地定期購読を始めました☆


( 日経ビジネス : 2009.08.03 )

特集は、温暖化の影響を逆手にとるビジネス手法。といっても排出権取引ではなく、衣食住といった、もっと私たちの生活に身近なお話。

日本での気温上昇は100年間でおよそ2℃。当然、自然を相手とする農業や漁業には大きな影響がでる。そこで、これまでとは別な品種や、そもそも生産できなかった果物が生産可能になるなど、食の変化が根っこのところから起き始めているらしい。

衣類や住まいに関しても同様。気候の変化により、私たちのニーズは変化し、新たに市場は生まれる。


ふと、『風の谷のナウシカ』の話を思い出す。人類の活動により変化した環境。そしてその環境に適応した人類。その変化した環境が自然の治癒力により、過去の本来の状態に戻ろうとすると、人類はその元々の環境に適応できなく絶えてしまう。

人間にとって変化は不可逆的であるという怖い話。


国土の砂漠化や水没してしまうリスクを抱える国々とっては、この変化は悪いものだろう。だからどんなビジネスが生まれようと社会の進化とはいえない。そこを見極めていかないと、変化の不可逆性に完全にのまれてしまうことになると思う。

2009年8月7日金曜日

想像力について

今日はJICAスタッフの方に誘われてカラオケに行ってきました。日本語の曲も結構ありました。びっくり。


( white stripes : Blue Orchid )

youtubeはホワイト・ストライプスのキラーチューン「Blue Orchid」です。フロントマンのジャック・ホワイトの想像力に関するコメントをふと思い出したのでUPします。

ホワイト・ストライプスのコンセプトは赤・白・黒の3色。アルバムのジャケットからステージ衣装、セットまでこの3色だけ構成されている。つまり、赤・白・黒の3色の制限の中で、視覚的には、表現する手法を選択している。

また、バンドも、ギター兼ヴォーカルとドラムの2人構成でいたってシンプル。

ジャック・ホワイトはこの状況をさして、

「真の想像力とは、制限のあるなかでしか発揮されない」

と言い放つ。なるほど、と思う。

いま協力隊で、色々と制限ある活動をするなかで、いかにして最高のパフォーマンスをするか考えています。この言葉をふと思いだし、勇気付けられたりします。

2009年8月5日水曜日

Perfume 「△」

パフュームがモンゴルに進出!! したわけではありません。


( Perfume 「Triangle」 )

同期の隊員でパフュームファンクラブ会員の方から借りました。全曲歌って踊れるくらいのコア・ファンな方です。ありがとう☆

前作に引き続きカッコいい。ハードロックやへヴィメタルよりも大音量で聴くことが似合うアルバムだと思う。音の一粒一粒が恐ろしいくらいにキレている。ロリータ・ヴォイスはどんなシャウトよりも、ときには攻撃的になれると証明している一枚。

ライブに行けないのが本当に残念。

2009年8月4日火曜日

ダウンです。。

腹痛に襲われました。一昨日の夜に激痛で目が覚め、その後はトイレ生活に。。

原因はその日の夜に食堂で飲んだスーテーツァイ(モンゴルのミルクティー。ちょっと塩味)。
飲み終える直前に、底の方にカビのかたまりのようなものが沈んでいた。。

以前、牛乳を買ったときは、中身がすでにヨーグルトだった。
ちなみに賞味期限の印字は薄くて読めなかった。。

誤解を招かないように書きます。こちらの乳製品は濃くて美味しいです。
注意不足だと大変な目にあうということです。

以後、気をつけます。

2009年8月2日日曜日

「不便でも循環型に」 内閣府調査

内閣府が発表した環境問題に関する世論調査について。日経エコノミーより。

http://eco.nikkei.co.jp/news/nikkei/article.aspx?id=AS1G0101P%2001082009
( リンク:日経エコノミーの記事 )

記事によると、「循環型社会の形成について「現在の生活水準(物質的な豊かさや便利さ)が落ちることになっても、循環型社会に移行すべきだ」が「多少落ちてもやむを得ない」と合わせて52.9%と過半数に達した。」とのこと。

以前、まちづくりの最前線で働く友人と、いま地域活性化の胎動がはっきりと始まってるという話をしたことを思い出した。

地域活性化の胎動とは、物質的な豊かさから、何か違う別の豊かさを模索する流れと同義といえる。そしてその別の豊かさは、きっと日本人の記憶に刻まれているものであり、だからこそ必然的に地域へむかうものであると思う。

ここウランバートルは違う。物質的な豊かさを追い求める最中にある。そして大きく社会環境が変わりつつある。その先に待つものが日本の体験と同一のものであるのなら、私たち一人一人の責任は重いと感じる。

2009年8月1日土曜日

『国をつくるという仕事』

出発前に友人からもらった一冊。あまりに素晴らしい本なので一気に読んでしまいました。


( 西水美恵子 『国をつくるという仕事』 英治出版 )

著者は世銀の前副総裁。この世界から貧困をなくす闘いのため、草の根を歩き、そこで暮らす人々や、様々な問題に立ち向かうリーダーたちとの出会いの記録。

私自身、草の根で活動をする一員として、非常に心を打たれる内容でした。著書に何度もでてくる「頭とハートがつながっている」という言葉。それは、問題を当事者意識で捉え、本気で何とかしようと考動できるということ。国際協力の現場では、そういう人でないと通用しないと感じた。

また、著者の世銀の職員としての意識の高さに感銘を受けた。加盟国すべての市民が株主であるという自覚。そして何より、世銀の「貧困のない世界をつくる」というミッションに対する忠実。それらは文章の一言一句から伝わってきた。

国際協力の世界で働くことを志す人はもちろん、たくさんの人に読んでもらいたい!と強く思う一冊でした。